何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

だいたい毎日入力13周年

180本。集合画像を作るのが大変だったぜ

 というわけであれから1年今年もなんとかかんとか生き延びまして、このエントリを書く日となりました。おなじみMSXプログラム毎日入力活動も13周年。始めた頃に生まれた子供さんが小学校を卒業して中学校に上がるくらい続けてます。荒井のおじちゃんもいつの間にやら当時のNu~さんの年齢を超え、ジジイに片足を突っ込みつつありますが、やってることは中学生当時と変わらずです(泣)。
 さておき、今年は未入力だったファンダム作品を全て入力することが目標でした。最終的に入力した数は180本。13年目にして100本超えどころか200本に迫る快挙です。野球選手だって年間100本のホームランはよほどでなければ打てませんぜ(おい)。


 こんなに入力できたのは、入力に使っていたソフトを改めた結果です。これまではOCRソフト「読んde!!ココ」を使って取り込んだリストをTeraPad上で修正し、blueMSX等のエミュレーターにロードして仕上げるという手順を踏んでいました。それをペーパーウェア入力用として定評のあるProgramListOCR(eighttailsさん作)とDumpListEditor(bugfire2009さん作)に置き換えたところ、入力とデバグ効率が劇的に向上。特にDumpListEditorでは、TeraPadでは入力できないMSX専用文字を直接入力できるほか、強力なチェック機能*1を備えており、エミュレーターを起動する前にプログラムを仕上げることが可能となりました。おかげでこれまで1本数日かけていたN画面プログラムの入力が一日二日で完了するほど。入力する本数にレビューが追いつかないという状態でした(おい)。便利なソフトウェアを制作してくださった両氏にこの場で感謝申し上げます。


 実は購読当時、ファンダム作品はあまり入力してませんでした。荒井はパソコン通信「ザ・リンクス」に加入していたため、めぼしい作品はダウンロードサービスで労せず入手できたのです。まともにファンダム作品を入力したのは、本当にMファンを購読し始めてから1年足らずぐらいの間と、ここ10年くらいのこと。ただし全ての作品をDLできたわけでもないのは、これまで何度か言及しているとおりです。付録ディスク開始以降のプログラムはHDD上にすでに全て移行済み。残る未入力ファンダム作品のサルベージは、永年の課題でありました。

「BUBBLE BALL」(89/2)とそのリスト。
こんな書法が発達したのも規定画面数に収めるため

 ファンダム作品を俯瞰して驚くのは、その品質の良さです。総掲載本数が1000本を超えているにもかかわらず、大ハズレというものが(皆無ではないものの)ほとんどありません。あらかたの作品が一定の品質を保ち、相応に遊べます。市販ソフト級のログインは別格として、玉石混淆のベーマガ、当たり外れの差が激しいポプコムに比して(おい)、これだけ粒が揃っていることは驚愕に値します。
 改めて入力してみますと、ファンダム作品は詰め込みが並ではありません。1画面プログラムは1行の上限255字近くまでステートメントを連ねるのが常ですし*2、それはN画面プログラム以上の中・大規模プログラムも同様です。入力していて「1画面プログラムでもないのになんでこんなに1行が長いんだ?」とぼやいたことは数知れず(おい)。
 それはおそらく、Mファンが文字数ではなく、リストの長さで掲載プログラムを区分していたためでしょう。ファンダムの1画面プログラムをベーマガでDr.Dが推奨する書き方に直せば、1画面には収まりません。1万字程度のプログラムを10画面に収まるようにするためには、10画面に収めるための書き方が必要となります。詰め込む書法は手入力のしづらさや可読性の悪さというデメリットでもありましたが*3、一方で作品の密度を上げることにつながっていました*4
 ファンダム作品の基礎には、その密度の濃さがあるのだとおもいます。そしてそれだけの品質を維持し続けた編集部の審査眼。規模の大小にかかわらず、ファンダム掲載作品には「この程度でいいか」という妥協がありません。密度の濃さとそれに見合う作り込み。それこそがファンダム作品の特徴であり*5、他誌の作品とは異なる雰囲気を生み出しています。





 今年は相当な数のプログラムを入力しました。その中で一番印象に残っているのはやはり「タコ&イカ」です。入力から動作確認、レビューに至るまで全てが楽しみでした。目新しさこそないものの、全てが高品質であるゆえに名作たり得ているという、ありそうでちょっと見かけない「スーパーノーマル」な逸品です。他は「ICE MAN」。一見地味ながら、「タコ&イカ」とともに難易度や操作性といった基本的な部分の大切さを再認識させられた作品でした。
 あとバカバカしさで「PYRAMID」と「MSXでメガドライブする」。どちらも愉快な作品です。音楽プログラム「オリジナル37」は、以前どこかで聴いたことがあるとおもったら、音楽館ベストとして付録ディスク第1号に収録されてたことが後で判明しました(汗)。「トラ番記者のTAKE A CHANCE」あたりも、抽象化の巧みさに大いに感心させられました。
 他は数がありすぎてあんまりおぼえていないんですが(おい)、むしろ作者さんの方で印象に残ってます。技術のみならずエスプリの効いたNu~さん、動きで魅せることに気づかされたSILVER-SNAILさん、ユニークな着眼点とそれをゲーム化する手法が見事なきうちヤスシさん、安定の山下オサムさんなどなど。名手はやはりひと味違うと感心させられました。


 未入力のファンダム作品をすっかり入力したことで、これにて「FOR MSXスペシャル」から、プロポシェを経てMファン休刊に至るまでの徳間系MSXプログラムがあらかた手元に揃うこととなりました。今年は毎日入力史上最高本数を記録したので、来年はもっといろんな雑誌のプログラムをゆっくり入力してじっくり遊んでみようかとおもってます。それとは別にチョウカイフスマ見に行きたい(おい)
 ファンダム作品はあらかた入力しました。しかし、まだMファンプログラムを全て入力したわけではありません。AVフォーラムや音楽館等のプログラムへの要望があってもまた入力するかは…ロックでもやりながらかんがえてみます(おい)。


 最後に例によって今年入力したプログラム180本一覧。ほぼ2日に1本というペースです。ひたすら入力した甲斐あって、見事目標達成だ!


1:MINI JUMP
2:ALPHABET
3:ラーフ
4:わなげーむ
5:人工衛星
6:シャッター
7:ウニウニ
8:Q-BAN
9:ON THE WAY
10:U-BALL
11:100m走
12:くさとりアルバイトおNEW
13:Fighting Plane-X
14:ANNOYANCE
15:おーたらいと
16:PYRAMID
17:GRYB
18:パンダーバード
19:ポケットファイアー
20:とばし屋コンテスト
21:TAL-GUN
22:ろみんくる棒倒し風味
23:くきぃ~っ!
24:サテライトI
25:ひらめき
26:JUMP BALL
27:LINE BATTLE
28:カミカゼ
29:mini SOLID GOLF
30:GOLF LAND
31:ゴムボール
32:鉄球
33:ジャパニーズビジネスマン(円の奇跡)
34:対戦型1人でも遊べますガンマン
35:3D BATTLE
36:コプ太くんの着艦訓練
37:HI-WAY
38:ぱーちゃん
39:照明弾
40:PONBALL
41:MSXでメガドライブする
42:かみなりの町
43:JUMP BATTLE
44:ブーメランでまっぷたつ
45:SOUND SUIJAKU
46:NUMO
47:高速回転寿司
48:VULCAN
49:地獄道
50:PYON PYON
51:どこまでつづいていくのかな
52:200年カレンダー
53:DOWN DRAGON
54:Guln Guln
55:Down Down Down
56:賭け
57:サテライト3.3
58:星座占い
59:FUNCTION
60:EYES
61:川の流れのように
62:3もくならべ名人戦P
63:黄色の珠玉
64:青赤戦
65:PUSH PICK
66:かに道楽
67:オリジナル37
68:MISSING LINK
69:LAST LONG
70:ぴろぴ~ろ
71:けんけんぱー
72:Green Slime
73:けんだま
74:Colosseum
75:階段を登ろう
76:ちぢんでポン!
77:KG-SP
78:DRIVE気分
79:DRIVE気分turbo R
80:STRAWBERRY ISLAND
81:Activity for Employment
82:UFOなんちゃくりく
83:HIGH&LOW
84:立体三目並べ
85:若さでATTACK
86:PALMAN
87:妖城伝
88:SABOTEN
89:ベーゴマ
90:100M競争
91:JIG・PUZZ
92:OUT-VADER
93:ICE MAN
94:CRAZY ROAD'91
95:ひこーき
96:キセロゲル
97:TAR-BOT2
98:平面ルービック
99:PET FALL II
100:SUBMERGE
101:タコ&イカ~さらわれた友達編
102:潜水艦ゲーム
103:TANK BATTLE
104:オイルショック'91
105:CRACKS
106:CAR FIGHT
107:ぐりぐりSLIME
108:中西の挑戦
109:インスタント床
110:巨大怪獣バルン
111:THE POINT CHANGER
112:トラ番記者のTAKE A CHANCE
113:中和~BTB溶液の性質~
114:Sim Face
115:つりぼりやさん
116:神秘の天宮図
117:SLEEP STAR
118:STOP! TRAIN
119:いもむしすたすた
120:最後に笑うのはわ・た・し
121:HEBI-P
122:ひとりテニス
123:RGB
124:GO!GO!わたる君
125:くるくる
126:SOLE HOLE
127:バウンド
128:まとっ
129:BEN BALL
130:三十人綱引き
131:階段10x2
132:BASKET BALL
133:SKELTON
134:妖城伝II~浮遊城之巻
135:ぶよよん
136:CLICK IT
137:ANALYTIC COLOR
138:風船を飛ばそう
139:危険地帯
140:プーゲ星人
141:GREEN WALL
142:RETORT OF SLIME
143:CAR RACE
144:気孔法
145:Difficult Landing
146:PLAY WITHOUT PREJUDICE VOL.1
147:M-FIGHTER
148:RUN RUN RUN
149:大回転
150:ポンポン突撃隊
151:超隕石
152:しかく
153:みえないめいろ
154:TOPPLE V2
155:BEAM SHUTTER
156:バルーン
157:アシカの修行
158:アシカの修行2~フープ抜け~
159:CRAZY ROOM
160:なわとびしよ!
161:青い地球に帰りたい
162:棒立て一番星
163:グルリン
164:トマホーク発射!
165:大宮操車場
166:RCホバー
167:YOPPARAI SPECIAL
168:THE BADMINTON
169:BOM
170:36
171:ファイター
172:カギを探せ!
173:Advantage P-1
174:ノック&ノック
175:秩序回復
176:並べ、ネコ達よ
177:PASTEL BALL
178:SKY DRIVE
179:目がまわるよ~!!
180:SORE FINGERS

ついでに今年登った山いろいろ。
どの山もおもしろかったが、不忘山が印象深かったな。

*1:Mファンのスペシャチェックサムプログラムと同等のチェックサムも表示可。

*2:1行に命令文を続けて記述する「マルチステートメント」は、BASICプログラミングにおいて、あまりするべきではないこととされていました。

*3:その最たるものが、文字の羅列によるマシン語表記法。

*4:今にしておもえばMファンがチェックサムプログラムを用意していたのは、読みづらさゆえのデバグの手間を省くためだったんだろうなとおもう。

*5:ひいてはプロポシェ等、他の徳間系プログラムの伝統でもあったとおもう。