何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「ぐりぐりSLIME」&「中西の挑戦」

「ぐりぐりSLIME」

 徳間書店MSX専門誌「MSX・FAN」のプログラムコーナーこと「ファンダム」には、様々な常連投稿者がいたものです。TEIJIROさんやTPM.COさんのように前身のプロポシェ時代から活躍した方もいれば、米屋のチャチャチャさんやNu~さん等々、創刊間もない頃から数々の名作を送り込んだ方々。その中の一人に、SILVER SNAILさんがいます。同氏は雑誌中期から後期にかけて、数々の印象的な作品を投稿しました。というわけで本日ご紹介するのはそのSILVER SNAILさんによる対戦ゲーム2本。どちらもMファン91年7月号に掲載されています。


 1本目「ぐりぐりSLIME」は、RPGではおなじみの怪物・スライムで戦いあうゲームです。プレイヤーはそれぞれスライムを操ります。フィールドを動き回り、体当たりして相手を攻撃しましょう。先に相手の体力をなくした方が勝ちです。体力が低くなった方は放っておくと、相手と同じ量まで体力が回復してしまいます。そのため接戦になりやすいのが工夫です。
 注目すべきはスライムの挙動です。操作はいわゆるラジコン式。カーソルの左右で回転し、スペースで前進します。この回転がなかなかスムーズで12方向への移動が可。楽しい操作感覚が真骨頂です。

「中西の挑戦」

 2本目「中西の挑戦」は、ホッピングによる体当たり対決ゲーム。ちなみに中西とは、作者さんの弟の友人とのこと。ホッピングがやたら巧かったそうで、それに着想を得たようです。
 飛び跳ねるホッピングを操り、互いにぶつかり合いましょう。そのとき相手より低い方がダメージを受けます。相手の体力をすべて奪えば勝ちです。

コークスクリュードライバー発動! 名前はスゴいが要は地面に潜るだけw

 それだけならよくあるゲームにすぎません。本作の発明はスペシャル技「コークスクリュードライバー」の存在です。発動すると地面に潜り、姿を消すことができます。そのまま地中を移動することも可能で、不意を突いていきなり浮上し、相手に奇襲をかけるという戦い方も可能です。この姿を消すというフィーチャーが編集部でバカウケしたおかげで、採用が決まったのだとか。
 本作はblueMSXとの相性が悪いです。blueMSX上で実行すると何もしないのに体力が減ってやられてしまい、全く対戦になりません。動かすならopenMSXかwebMSX、または実機を使いましょう(おい)。


 どちらも光るところのある作品ながら、例によって相手になってくれるプレイヤーがいないので、十分遊べてないので今日のネタはこのへんでおわります。