何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「けんだま」




 男子だったら一度くらいはけん玉で遊んだことがあるでしょう*1。というわけで本日も打ち終えたMSX用ゲームプログラムのご紹介。Mファン90年12月号より「けんだま」です。
 そのとおり、本作はけん玉遊びシミュレーターです。画面にけん玉が表示されています。こいつを操作して、巧いこと玉をキャッチしてやりましょう。キャッチできれば得点です。制限時間内で高得点を目指しましょう。大皿より中皿、中皿より剣先といった具合に、難易度の高いを載せ方を決めるほど高得点です。最後に成功した回数に応じたボーナス点も加算されるので、連続で成功させるほど好スコアが期待できます。


 やったことがある方ならおわかりでしょう。けん玉は実にフィジカルな遊びです。剣と玉という遊具を扱うことはもちろん、上手に玉を振り回したり受けたりするには、身体のバネを効かせるのが肝心です。本作が優れているのは、そのフィジカルなプレイ感覚。本作は操作に「溜め」や慣性を巧く取り入れることで、キーボード操作ながらリアルなけん玉に近い操作感覚を実現、けん玉「らしさ」をうまく表現しています。玉は溜めの長さに応じたぶんだけ跳ね上がりますし、速さも変わります。受けるときは玉の勢いに合わせてチョンとけん玉を下げてやらないと、受け損ねてしまいます。
 リアルな遊戯をコンピューターゲームに移し替える際、リアルならではのフィジカルなおもしろさをどう再現するかは大きな課題です。 


 飽くまでけん玉を再現しただけなので、認定技に対する判定はありません。また、玉の上に剣を載せるアクションはフィーチャーしていません。「もしかめ」や「日本一周」等の技を決めてもスペシャルボーナスは出ませんし、「飛行機」や「灯台」といった技はできません。このあたりは1画面プログラムゆえの限界でもあるでしょう。むしろ1画面プログラムでこれだけやっていることに目を見張ります。


 ところで山形県長井市は、けん玉でちょっと有名だったりします。市内でけん玉を製造していて、駅前にはけん玉の専門店もあったりします。荒井もそのうち一本買ってみようかしら。

*1:女子も可