何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「オイルショック'91」




 1991年は湾岸戦争が勃発した年でした。その映像はテレビでしばしば放送され、日本の中高生にも多かれ少なかれ衝撃を与えたものです。それは当然、自作プログラムにも影響を与えました。そんなわけで湾岸戦争の映像に着想を得たゲームがいくつか掲載されたものです。本日紹介する「オイルショック'91」は、そんな湾岸戦争を題材とした作品です。
 当時によく見た映像に、原油まみれになった海鳥というのがありました。油田への攻撃で原油が海に流出し環境に甚大な被害を与えていると説明され、イラクの非道さを象徴する映像として盛んに取り上げられたものですが、それはさておき本作は海鳥を助けるゲームです。

なんとか流出を食い止める。早いほど高得点だ。

 画面左のパイプから海に原油が漏れ出しています。黙っていると油がどんどん流出して海が汚れ、しまいには海鳥が油まみれになってしまいます。そうなる前にパイプラインを破壊し、流出を止めましょう。パイプを壊すには爆撃機を操り、爆弾を落としてやります。爆撃機の挙動にはクセがあります。基本左右に往復するだけで、任意に旋回ができません。そのかわり進行方向に対する加減速ができるので、これでタイミングが計れます。

阻止失敗。面が進むほど海の幅が狭くなって難しくなります。

 先述したとおり、各面にはタイムリミットがあります。海がすっかり汚染されるとゲームオーバー。ゆっくりと狙いをつけていたらとても間に合いません。狙い通りに投下するには慣れが必要です。それでも練習すれば巧く操れそうな感触が得られるのがニクいです。
 作者さんは本作について、湾岸情勢をみんなに理解してもらおうと作ったというのは建前で、ゲームのアイディアがなかったからこういうゲームを作ったとコメントしています。現在もMファンがあったなら、現在の世界情勢を背景にどんなゲームが投稿されてたことでしょう。