何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「SUBMERGE」

「サブマージ」という単語はセーラームーンでおぼえました(おい)

 例によっていつものMSXプログラム。本日はMファン91年4月号より「SUBMERGE」です。
 いわゆる「落ち物」パズルです。当時は「テトリス」登場の熱気も冷めやらず、投稿ゲーム界にもその影響を受けた作品が数現れました。その頃「落ちゲー」という言葉はなく、Mファンでは「テトリス系」と称していました。





 本作もブロックを積んでは消していくゲームです。しかしブロックは上から落ちてきませんし、消えるルールもよくわかりません(おい)。ブロックはフィールドの左上から降りてきて、ここぞという高さまで来たら「溜め撃ち」の要領でフィールド内に投げこみます。ここは先日の「キセロゲル」と少し似てます。使うキーはスペースキーのみ。実はワンキーゲームです。
 とりあえず知っておかねばならないルールは「最下段が埋まっていない状態で同色のブロックを重ねるとゲームオーバー」ということ。同じ色のブロックが重ならないようにフィールドにブロックを投げ入れていくと、いつの間にやら得点しているというあんばいです(おい)。





 何度もゲームオーバーになりつつブロックを投げ入れていると、やがて、こうすればもっと得点が稼げるのでないかとおもいつきます。画面中にブロックを敷き詰めた方が高得点が期待できそうだぞ、とか、フィールドの右の方から徐々に積み上げていった方が、あまりコントロールを気にせず投げ入れられるぞとか。かくていろいろ試してみても、たいがい件の「同色ブロックルール」ですぐゲームオーバーになるんですが、たまたま積み方がうまくいくと、これまでとは比べものにならないほどの高得点を獲得できたりします。

これまでとは比べものにならない高得点を記録した瞬間(おい)

 改めてルールを確認すると、ブロックが消えるのは「紫色のブロックが降ってきた場合」と「最下段が埋まった状態で同じ色のブロックを重ねた場合」。ですので一度ブロックを積み上げたら、なるべく最下段に空きを作らない戦術が有効です。それで、あぁ、この方法で良さそうだなとさらにハイスコアを目指し、次こそはとゲームオーバーを繰り返す羽目になるのです(おい)。


 本作の工夫は「同色ブロックルール」と、溜め撃ちでブロックを積んでいくところでしょう。
 正直、狙いどおりに操作できないため、相当にもどかしいです(おい)。ロジカルに組み立てて大量消しを狙うといった遊び方をするなら、もっと容易でかつ爽快さが味わえる作品は数あまたです。しかしこのルールとゲームシステムでなければ、本作がこれほどなにくそと遊んでしまう作品になり得たともおもえません。
 「テトリス」登場後、降り積もる物体を一定法則に従い集めて消していくみたいなゲームは、プロアマ問わず、雨後の竹の子のごとく現れました。
 その中から「コラムス」「ぷよぷよ」「パネルでポン」等々の名作が生まれた一方、その陰で有名にならずに消えていったあまたの作品があったことは容易に想像できます。しかしいずれの作品にも当然ながら、「テトリス」とは違うものにしようと、様々な工夫が凝らされていたのです。