というわけで1画面プログラム祭り再開です。本日はMファン91年5月号掲載作品から。1行プログラムも混じってますけど(おい)。
「危険地帯」(91/5)。ちょっと凝った横STGでは、上下から挟んでくる地形を僅かなすき間に逃れてかわすなんてギミックを見かけます。「グラディウスV」のバスクリンとか「ゼクセクス」の閣下が私自ら出る直前(おい)にそんなのありましたよな。要はそれです。
Mファンのこの手のゲームには珍しく、自機が「ドットバイパー」ではありません。したがって操作方法もヨッパライ式ではありません。ですので横STGの醍醐味の一つを抜き出して再現したような趣があります。画面の小ささが玉にキズですが、MSX2ならではのカラフルな画面も目を惹きます。
「プーゲ星人」(91/5)も、STGの魅力を取り出したような作品です。作者は「危険地帯」と同じ方。「グバグバ砲」(命名編集部)で、気持ち悪い謎の宇宙人・プーゲ星人をやっつけるというものです。
グバグバ砲は溜め撃ち式のレーザー砲です。溜めるほど幅が広い極太レーザーが発射できます。見た目に反してプーゲ星人は屈強です。レーザー光線内に完全に捉えなければ倒せません。レーザーの一部がかすっただけではダメです。
溜めるほど敵は倒しやすくなりますが、一方で発射用のエネルギーを消耗します。このエネルギーがなくなるとゲームオーバー。エネルギーはプーゲ星人を1匹やっつけるごとに若干量が回復するのみです。生き延びることを考えれば、できるだけ溜めずに倒すことを心がけないとなりません。しかしそんなことはお構いなしに、最大出力で極太レーザーをぶっ放すのが非常に爽快です。
「GREEN WALL」(91/5)もどこかSTGに通じるアクションゲームです。画面の上下から穴の開いた緑色の壁が迫ってきます。自機を動かして穴をすり抜け、うまいことかわしましょう。上下の壁は隙間なくかみ合います。一つをかわしたらすかさずもう一方もかわさなければなりません。ぶつかれば当然ゲームオーバーです。
穴が小さいので、避けるには精密な操作が必要です。そこがこのゲームのうまいところなんでしょうが、老眼が気になってきた荒井はもっと大きめのキャラで遊びたいところです(泣)
「スライムの逆襲」という意味の「RETORT OF SLIME」(91/5)は格闘アクション。ドルアーガやドラクエ以降、ザコモンスターとしてすっかり定着したスライムが復讐に来たので、返り討ちにしようというゲームです。主人公の攻撃手段はキックのみ。適当な間合いで蹴りを繰り出しましょう。決まればスライムは後退します。かくしてスライムをリングアウトさせればこちらの勝利。次の面へと進みます。逆にスライムの体当たりを食らうとこちらが後退します。同じくこちらがリングアウトしたらゲームオーバーです。
スライムとはいえ敵もさるもの、ときおり身をかがめてキックをかわしてきます。面が進むほどスライムの動きもイヤらしくなってくるので、連戦連勝はなかなかたいへんです。1画面プログラムながら動きが良く、間合いやタイミングを読む面白さが味わえます。
「CAR RACE」(91/5)はクラシカルなレースゲーム。上からライバル車が降ってくるタイプのレースゲームです。クラッシュしないよう、走り続けましょう。れっきとしたレースゲームながら、なんと1画面ならぬ1行プログラム。255文字でこれだけ組めることが非常に驚きです。