何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「賭け」

静止画では伝わらないスムーズなコップ移動アニメーション(おい)

 本日もMSXプログラムネタ。Mファン90年9月号より「賭け」です。


 伏せた三つのコップがあります。そのひとつにコインが入ります。その後適宜シャッフルされますので、どのコップにコインが入っているかを当てましょう。「賭け」ですので、最初に掛け金を決めます。当たれば掛け金は2倍になって戻ってきます。外れれば当然没収、おけらになったらゲームオーバーです。

見事的中! てきとうそうですが肝心な部分はしっかり作られてます

 ゲーム自体はよくあるものですが、本作が優れているのは2点、高速かつスムーズなシャッフル処理と、憂愁に満ちたBGMです。特にメロディとも効果音とも付かないBGMはSOUND文に数値を与えることで演奏しており、独特のもの悲しさをかもしだしています。あたかもいずれ破産する結末を予期しているようで、妙にゲームの雰囲気にマッチ。演出で完成度が上がったと言っても過言でありませんな。

Overflowで強制終了。エミュのステートセーブ機能で見てやったぜ(泣)

 ちなみに本作にはゲームクリアというもがありません。そのかわり全ての変数が整数型であるため、手持ち金が一定数値を超えるとOverflowエラーで止まります(おい)。
 シャッフル処理はてきとうなものではなく、きちんと順番を入れ替えています。エミュレーターの速度調節機能で遅くしてみると、イカサマなしで、ちゃんとコップが入れ替わるアニメーションのとおりにコインが移動しています。これこそが本作の最も優れた部分で、動体視力がよければOverflowで打ち止めを狙うことも可能です(無理)。もっとも、その前にスッカラカンになるか、途中で飽きてBreakするかで終了することが大半ですけど(おい)。

スカンピンの結末。