というわけで近年何度も鳥海山に出入りするうち久々に登りたくなって、また鳥海山に登ってきました(おい)。とはいえ今回は出羽富士の方ではありません。おなじみ山辺町にあるほうです(おい)*1
場所は山辺のふもとから県道18号線を登り切った場所、玉虫沼があるあたり。山頂まで車道が通じており、車でそこまで行くこともできるため、デカい方よりぐっとお手軽に行けるのが魅力です。これまで何度も訪ねてますが、今回は車道ではなく、車道入り口から山頂の神社に通じる参道を歩いてきました。歩いて登ったの初めてだよ(おい)。
車道脇にある石鳥居が入り口です。左右には「湯殿山」「鳥海山」の大きな石碑が並び、古くから信仰を集めただろうことがうかがえます。
参道は杉林の中を通っています。低山ならではの暑さを覚悟してましたが、あたりは風が吹き抜け、けっこう涼しく歩けました。途中車道を横断し、鐘楼に寄り道すれば、山頂はすぐそこです。
10年前に初めて訪れた際、山頂付近はまだ舗装されていませんでした。5年前まだあった四阿は、取り壊されたのか、いつの間にやら姿を消しています。三角点はすっかり藪に埋もれ、見つけるまでひとしきり探すことになりました。時とともにあたりは様子を変えているようです。
それでも山頂からは変わらず展望が開けます。特にこの日は山頂の神社前から、山形の市街地と奥羽山脈が素晴らしくきれいに拝めました。この神社は源義家が鳥海山から大物忌神社を勧請して建てたと伝わっています。祭神は倉稲魂命。ここに来てデカい方の鳥海山の稲倉岳も、大物忌神と縁のある地名であることを知りました。
山辺の鳥海山は、もともと「水元山」と呼ばれていたのだそうです。確かにこのあたりは山辺町と朝日町の分水嶺で、近所には玉虫沼をはじめとする湖沼群が点在します。どちらもふもとに水の恵みをもたらす山であるという点は、出羽富士と同じです。
参道は折れ曲がった車道を突き刺すように伸びています。石鳥居から山頂まで歩いて10分ほど。往復でもそれほど時間はかかりません。車で容易に山頂に行ける山も、歩いてみるとやはり面白いものです。