GR III。PhotoShop Elementsで縮小
というわけで先日の梅雨の中休みのよく晴れた日、鳥海山に行ってきました。主な目的は外輪山ルートの確認。今年はチョウカイフスマの花を見てみたいと期しておりまして、その分布地への行き方や必要なものを確かめようという魂胆です。
おおまかな行程は、吹浦口こと大平から登って鳥海湖を経由し、七五三掛(しめかけ)から文殊岳に上がって伏拝岳に至り、七高山を目指すというもの。今回は長丁場が予想されるので、いつもより早めにスタートします。
先月湯ノ台道を歩いた時に比べると、だいぶ雪も消えたようです。伝石坂のあたりは去年歩いた時とあまり変わりありません。見晴台を越えるとチングルマの花がそこかしこに見られます。
とよの付近は残雪だらけでした。流れ出した雪解け水で、登山道が沢と化しているところさえあります。河原宿にはまだたっぷりと雪が解け残り、雪解け水を補充することもできました。鳥海湖はまだ湖面に氷が残っています。
御浜のあたりはハクサンイチゲやミヤマキンバイ、ミヤマキンポウゲの花畑です。花畑はさらにそこから御田ヶ原・七五三掛に至るまで続き、目を楽しませてくれます*1。これほどまでに花だらけとは。鳥海山が「花の百名山」でもあることをおもいだしたのでありました。
七五三掛あたりまでは道も良く、勾配も比較的ゆるいため、楽々と登ってこられました。しかし本番はここから。外輪山に取り付くと、道は急な岩場へと変わります。
この日は微妙に足の調子が悪かったようです。急登を少し登るだけで、膝がつりそうになりました。中盤で疲れが出始めたこともあって、急にペースが落ちます。見上げるとやけに高くギザギザした外輪山が目の前に待ち受けます。さすが鳥海山、そうかんたんには登らせてくれません。今回この区間が一番キツかったです。
そんなこんなでだましだまし前進し、文殊岳を通過してようやく伏拝岳に到着。見覚えのある場所について安心したところで、足の様子見を兼ね昼休憩としました。
本日のおやつは昼餉を兼ねたおしるこ。アルストに火を点けシェラカップに湯を沸かし、一口塩ようかんを三つばかり煮溶かしたところに、スープジャーで持参してきた餅をぶち込み柔らかくなるまであっためるだけ。塩分補給のため、塩も多めに振っておきました。
食べるものを食べて少し休むと、すっかり足の具合がよくなりました。この先は前にも歩いたことのある区間です。これなら大丈夫だろうと登山を続行。そして難なく行者岳を越え、外輪山の最高地点・七高山に無事到着できました。当然一等三角点も拝んできたぜ。
外輪山の登山道は雪も消え、すっかり夏道が現れていましたが、併走する千蛇谷や新山はまだまだ雪だらけでした。そちらも歩いてみたい欲求に駆られましたが、時間と体力の余裕を考慮して、当初の予定どおり見送ることにしました。急な予定変更はトラブルの元なんだい。
帰りは来た道を御浜まで引き返し、そこから鉾立へと下ります。象潟方面の登山道はかなりの部分がまだ雪に覆われていました。グサグサに溶けて滑りやすく、歩くのに気を遣いました*2。
初夏の鳥海山を歩いたのははじめてです。山小屋はまだ準備中です。営業開始を目前に控え、荷揚げのヘリコプターがひっきりなしに山腹と山頂を往復していました。登山客の姿も盛期ほど見かけません。雪もよい感じに消え、春より格段に歩きやすくなっています。山開き直前の初夏の時期は、のんびりと落ち着いた山歩きが楽しめます。花にも恵まれ、また同じ時期に訪ねたくなりました。
最後にいつものコースタイム。もうちょっと体力付けないとなぁ。
7:56/大平登山口-/8:24-29/見晴台-8:35/反射板跡-9:08/河原宿-9:21/愛宕坂-9:40-50/御浜-10:03/御田ヶ原-10:12/御田ヶ原分岐-10:33/七五三掛-10:40/千蛇谷分岐-11:12-21/文殊岳-11:49-12:24/伏拝岳-12:35/行者岳-12:55-13:00/七高山-13:18/行者岳-13:32/伏拝岳-13:50/文殊岳-14:02/千蛇谷分岐-14:15/七五三掛-14:31/御田ヶ原分岐-14:50/御田ヶ原-15:00/御浜-15:20/賽の河原-15:55/白糸の滝展望台-16:02/鉾立口-16:22/大平登山口