何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

また鳥海山に登ってきた

帰ってきたぜ鳥海山(4日ぶり)

GR III。Photoshop Elementsで縮小


 かくてまた鳥海山に登ってきました(おい)。
 鳥海湖を拝むため、ついこないだ行ってきたばかりではあるのですが、あのあたりから何度も新山を眺めるうち、やっぱりあっちにも行きたいという気持ちがふつふつと沸きあがり*1、天気が保ちそうだったこともあり、気付けば懲りもせず、次の休みもまた鳥海山に向かっていたのでありました。朝起きて家から鳥海山がきれいにくまなく見えたのなら、もう登りに行かないわけにはいかないじゃないか…

河原宿から前進中。この日やたら飛行機雲を見た

 今回は手っ取り早く新山山頂を踏むため湯ノ台コース一択。朝8時半前に鳥海高原ライン終点の駐車場に到着し、さっさと登山開始です。滝の小屋を過ぎ八丁坂を登り、河原宿で小休止。時期のせいか澄郷沢(すごうざわ)の水も少なめです。

あざみ坂から鳥海湖を望むふたたび。4日前はあっち歩いてたんだよな。

 庄内平野は雲が多めですっきりとは見渡せません。しかし今回は鳥海湖が拝めればオッケー、月山が見えれば万々歳という腹づもりでしたので、天気についてはあまり欲がありません(本当かよ)。

新山の中腹から御室小屋と月山を望む。
この期に及んでかなり天気がいいことに気付く(おい)

 さいわいコースにひどくガスがかかることもなく、視界は良好でした。心字雪渓にはすっかり夏道が現れ、気をつけていれば迷う心配はなさそうです。だいぶ雪の消えた大雪渓と小雪渓を立て続けに渡り、あざみ坂の急登を登り切れば、外輪山の伏拝岳に到着。行者岳を通過し、虫穴の分岐から外輪山の内側に降りれば、あとは新山の岩場登りを残すのみです。かくて新山山頂到達が12時半前。鳥海湖から見上げるだけの鬱憤を晴らしました(おい)。
 山頂を踏んで満足したので、次は七高山に移動。こちらの一等三角点の脇で昼餉にしたのでありました。

一等三角点のある七高山へ。
休憩している登山客も少なかった。

 それにしてもあまり混んでいません。夏山シーズン終いの平日ならば、人の姿もまばらです。人気の山なので当然登山客はいるのですが、こないだほどではありません。落ち着いて歩くにはちょうどよい密度です。山頂直下の大物忌神社本宮はすでに今季終了。あたりには夏から秋に移り変わる時期ならではの落ち着いた雰囲気が漂っていました。

七高山からの展望。雄勝から仙北・由利地方まで一望できるとは恐れ入った。

 そして何より天気のよいこと。雲が多めとかいいながら上空はすてきに晴れ上がり、どこもかしこも去年とは比べものにならない圧倒的な展望が広がっていました。先日歩いた鳥海湖や笙ヶ岳が見えるのはあたりまえ。眼下には日本海由利本荘の平野と風車。庄内に目を転ずれば飛島や最上川と酒田港もしっかり見えます。七高山からは横手盆地が一望でき、秋田側のふもとには祓川ヒュッテや法体の滝。向こうには栗駒山をはじめとする奥羽山脈の山々が望め、南には月山と葉山が雲海の上に頭を覗かせています。さすが両羽以北最高峰で絶景がほしいまま。粟島や佐渡島こそ見えませんでしたが、これ以上は欲張りというものでしょう。万々歳どころか恵まれすぎて平身低頭です。

外輪山と千蛇谷。七五三掛方面も気になるな

 あとは来た道を引き返し、午後四時半に登山口に無事下山。大いに満足して行程を締めくくりました。
 今回は杖を持参しなかったにもかかわらず、足が痛みませんでした。こないだの鳥海湖が格好の足慣らしになったのかもしれませんし、歩くときもできるだけ安定した場所を選んで足を置くとか、足元の悪いところでは平地でも三点支持で移動するようにしたのがよかったのかもしれません*2
 五合目からちょっと登れば森林限界を超えるため、見晴らしのよい道に恵まれています。鳥海山はつくづく気持ちのよい山だなぁとおもいます。

伏拝岳付近から庄内方面を望む。雲にかすんで酒田が見えた。

 いつものコースタイム。所要時間は去年と同じくらいだったなぁ。


8:22/湯ノ台駐車場-8:35/滝の小屋-8:45/八丁坂-9:14-9:24/河原宿-9:35/大雪渓-9:53/ケルン-10:20/小雪渓-10:32/あざみ坂-11:00/伏拝岳-11:14/行者岳-11:30/虫穴分岐-11:50-12:00/御室小屋-12:20-12:28/新山山頂-12:44/御室小屋-12:56/虫穴分岐-13:10-13:32/七高山-13:49/行者岳-14:02/伏拝岳-14:27/あざみ坂出口-14:35/小雪渓-14:59/ケルン-15:30/河原宿-16:06/八丁坂出口-16:15/滝の小屋-16:28/湯ノ台駐車場
  

*1:さらに悪いことに、ちょうど機を同じくして「グレートトラバース3」の再放送で田中陽希さんが鳥海山に登る回をたまたま目にしたもんですから(おい)

*2:火山ゆえ鳥海山は足元が岩でゴロゴロするところが多いのです。