年末になって打ち込みプログラムも追い込みモードです。というわけで先日動作確認が終わったばかりの「TAKKUN」のご紹介(おい)。
本作はポプコム86年1月号に掲載されています。荒れ地で今にも枯れそうな一輪の花を見つけた花好き少年タックン。花を救うために奮戦するというストーリーです。
花を救うためには、荒れ地に散らばる立木やドラム缶を利用して水路を作り、蛇口から花まで水を導かなければなりません。要は定番中のド定番、水道管パズルゲームの仲間です(おい)。
ドラム缶は押して動かすことができます。押した向こうに何か物があるとそれ以上押せません。立木は押しても動かせません。ゲームはもっぱらドラム缶の動かし方を考えることになります。
うまいこと並べたら、スペースキーを押しましょう。蛇口が開き、水が流れ出します。うまく水路ができていれば、花まで水が届き、ステージクリアです。さもなければ途中で水が止まってワンミスです。
水はドラム缶や立木に囲まれているところを流れます。ただし途中に隙があると、そこで止まってしまいます。また、水は画面上から下方向に流れます。一度折り返して上に流れるような水路は作れません。そのかわり横方向に流したい場合、間をドラム缶や立木で埋める必要がありません。このルールをよく知っておくことが、水路づくりのコツです。
ゲームは良くも悪しくも、80年代の固定画面パズルゲームです。新鮮味はありませんが、安定感があります。特にステージは難問揃い。各面クリアするまでひとしきり悩まされます。
グラフィックはまずまず良好。かわいらしく描かれたキャラクターが好印象です。16x16ドットのキャラで構成された画面は見やすく、見栄えや遊びやすさにも寄与しています。これがファンダムだったら、たぶん8x8ドットのチマいキャラだったぜ…(おい)
操作性はそこそこ。なまじキー反応が良いのでタックンが動きすぎてしまい、動かしたくないドラム缶を間違って押してしまうことがしばしばです。ちょっとした不注意が命取りとなるので、このあたりはもうちょっと配慮が欲しかったところです。
各面には制限時間があります。オーバーすれば1ミスです。また、ギブアップしても1ミス。残機がなくなったらゲームオーバーです。
制限時間と残機という要素は、当時の固定画面アクションパズルではおなじみのものでした。しかしクリアまで無数のトライ&エラーが必要なことと、高度なアクションが要求されないことを考慮すると、時間制限や残機のない方が、よりパズルに集中できたのでないか、という気もします*1。
なかなかいいのは、エディットモードが付いていることです。自分でオリジナルの面を作って遊べます。作った面をセーブしたりデータ化してプログラムに組み込むことはできず、飽くまでおまけ機能の域を出るものではありませんが、ゲームの幅を広げてくれるうれしい機能です。
なお、本作にはプリント由来のバグが存在します。誌面通りに入力すると、キャラがまともに表示されません。原因はPCGの文字が間違って印刷されていること。修正箇所と方法は上の画像のとおりですので、どうぞご参考に。
ところで作者さんはベーマガの「ハンバーグを焼こう」と同じ方。「ハンバーグを焼こう」にもプリント由来の文字化けバグがあったんだよなぁ。
*1:もっとも、簡単に修正できるので、改造するのもアリでしょう。