歳末プログラムまつりという名の追い込み(おい)。本日はMファン90年2月号より「STAR & MOONS」です。
単刀直入に言って、オーソドックスなパズルゲームです。オブジェクトを押したり引いたりしてゴールまで導くタイプの、悪く言えば当時ありがちだったやつ(おい)。
マイキャラ「ミックン」を操り、星をゴールまで運ぶのが各面の目的です。ミックンはフロア上にある物体を押すことができます。星や月は押して動かせますが、何かにぶつかるまで止まりません。月の描かれた箱は押しても動かせませんが、押した方向に月が一個現れ空箱になります。箱のあるところに月を出すと、月の下となった箱が消えます。このルールに従い、これらオブジェクトをうまく按排しながらステージクリアを目指しましょう。全12面クリアでエンディング。各面難問揃いで、ひとしきり頭を使うことになるでしょう。
ルール自体はオーソドックスなパズルながら、本作からは他とは異なる雰囲気が端々から感ぜられます。それは必要最小限ながら、十分な作りに徹しているからでしょう。
本作には残りタイムや残機の概念がありません。リトライしてもペナルティは一切ありませんし、ゲームオーバーもありません*1。ゲーム部分はパズルを解くこと以外極限までそぎ落としたようにシンプルです。だからか、本作はなんとRAM8Kバイトでも動作します。
かといって無味乾燥さはありません。ウサギにもキツネにも見える不思議な獣・ミックンのデザインや、おとぎ話のようなグラフィック、12面から始まって1面に降りていくという展開がどこか謎めいていて、ゲームに触れたくなる魅力となっています。
*1:中断するにはBreakするしかありません。