何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「ブーメランGAME」




 歳末追い込みシリーズ。まさかのプログラムネタ1日2回更新。というわけで今回はベーマガ85年2月号より「ブーメランGAME」っです。
 内容は至って明快、ブーメランを投げ、画面左*1から飛んでくるカモメにぶつけて打ち落としてやりましょう。ブーメランですので、投げれば弧を描いて手元に戻ってきます。主人公は左右への移動が可能。これで投げる位置を調節し、軌道を読んで狙い越しするのが、巧く当てるコツです。しかし上の方ばかり見ていると、下を往復するザリガニに挟まれてワンミスです。ザリガニが近づいてきたらジャンプでかわしましょう。

起動すると使用デバイスを訊いてくる。入力がINPUT文なのがやけにしょぼい(おい)

 プログラムの書き方は至って初歩的です。さらに動きの甘さが目に付きます。ジャンプは瞬間移動にしか見えませんし、ブーメランを投擲している間、主人公は動けません。移動中に動けないため、投擲中に移動してブーメランを誘導するという、この手のゲームではおなじみのテクは使えません。





 しかしゲームは意外に遊べます。なかなか味のあるグラフィックは雰囲気抜群ですし、命中したときにはピューッと音を立てて鳥が落ちてくるなど、効果音と演出も悪くありません。そして何より「より狙うのが難しい復路で当てた方が高得点」というボーナスフィーチャーが心憎い。以前紹介した「ブーメランでまっぷたつ」同様、高得点を狙いたくなります。

ゲームオーバー&成績発表。「T」の文字はたぶん「*」の誤りだろう

 内容に物足りなさはありますが、ゲームの面白さと見どころを備えていることも確か。ダメと切って捨てるにはもったいない作品です。
 なお、プログラムには誤植由来のバグがあります。紙面の通りに入力すると、主人公が移動できません。510行の「HT=CDBL(JI)」を「HT=STICK(JI)」に修正しないとまともに遊べないのでご注意を!
 それにしてもなんでSTICK関数がCDBL関数*2になってたんだろ?
 

*1:解説によれば東だそうです

*2:数値を倍精度実数に変換する関数。スティックの入力を検出する機能はありません。