何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

大柴山に登ってきた

大柴山。花渕山山頂に至る稜線上の林が切れたところから見た図。

GR III。PhotoShop Elementsで縮小


 というわけで先日のよく晴れた日、大柴山に登ってきました。大柴山は宮城県は旧鳴子町、鬼首カルデラの外輪山をなす一座です。というか去年登った花渕山の隣の山。花渕山とは尾根伝いの登山道で繋がっています。花渕山中腹のブナ林が見事だったものだから、新緑の時季にまた登ってみたいとおもっていたところ、せっかくだからこちらの方にも足を伸ばしてみようと行ってきた次第です。

青紅葉。ブナばかりが新緑ではないと改めて知った。

 まずは花渕山を目指します。前回車を駐めた旧なるびっくの駐車場はなぜか閉鎖されてました。仕方ないので遊歩道入り口間近の車道に、邪魔にならないよう路駐します。とはいえ車通りはほとんどなく幅員も十分なので、文句は言われないでしょう(おい)。
 二度目ですから、どこから登るかはすでにわかっています。迷うことなく登山口にたどり着き、序盤の急登を登ります。「鳴子の壁」看板を過ぎればあとはしめたもの。ここからは比較的ゆるい登りに変わります。

旧BIKKIからの眺望。実はここ以外すっきり見渡せるところはほとんどない(おい)

 そのうち中腹の旧山頂駅こと旧BIKKIに到着。ぱっとしなかった前回と違い、この日は気持ちのよい晴天です。展望デッキからは評判どおりの眺めが広がります。鳴子温泉の街並みや大崎の平野はもちろん、薬莱山や七ツ森、泉ヶ岳や船形山といった南の山々が望めます。東の方には牡鹿半島の稜線が浮かび、その先端には金華山。山形の方を向けば月山も見えます。しかしこのへんで一番目立つ栗駒山だけは、鬼首カルデラの外輪山に隠れて、すそ野がちょっと見えるだけです。

花渕山のブナ林。間もなく初夏といった趣。

 今年は新緑も早いようです。ブナ林はけっこう緑が濃くなっていました。それでもところどころはこの時期ならではの萌黄色だったりするので、やはりまだ新緑の時季のようです。順当に花渕山の山頂にたどりつき、一等三角点を確認。さらに大柴山に向けて歩きます。
 花渕山の山頂から大柴山にかけての登山道は、ほぼ森の中です*1。すっきりと眺めが得られる場所というものがありません。ところどころ幹の合間から、栗駒山や虎毛山が覗けるくらいです。ただし今はまだ新緑の季節。暑くもなく寒くもなく、快適な森歩きが楽しめます。

シロヤシオと花のトンネル。
花渕山はシロヤシオのちょっとした名所として知られている

 やがて森の木は低いものばかりに変わります。どの木もツツジのような真っ白い花を枝いっぱいに付けており、さながら花のトンネルです。どうやらこれが花渕山名物シロヤシオ*2の純林で、ちょうど見頃を迎えつつありました。新緑とシロヤシオ。その両方が楽しめるという、非常にいい時期にやってきたようです。この山に登るなら、まさに5月が最高でしょう。

小向分岐と大柴山山頂。
トレッキング目的ならあえて山頂まで行かなくてもいいかも(おい)

 その後小向分岐を通過し、大柴山山頂に到着。簡素な案内看板と三等三角点があるきりで、眺めはありません。あとは素直に来た道を引き返し、なるびっく前に下山。鳴子温泉で一風呂浴びた後、無事帰還したのでありました。

稜線上から見る栗駒山。あっちにも登りたいぜ。

 登山道は大柴山の先にも続いています。鍋倉山・小柴山を経由して、花立峠に抜けられます。鍋倉山にはオニコウベスキー場のテレキャビンが開通しており、これで登ってくることもできるとか。鍋倉山からは月山とかの眺めが良いそうです。気が向いたらそのうち行ってみよう。
 例によってコースタイム。テレキャビンは土日祝日限定です。


7:47/旧なるびっく前-7:54/もみじ橋-7:56/登山口-8:27-8:31/鳴子の壁看板-8:41/ブナ林-9:02-9:13/山頂駅跡-9:31/雄沼-9:52/反射板-9:57-10/02/花渕山山頂-10:26/シロヤシオ純林-10:47/小向分岐-11:20-11:24/大柴山山頂-11:54/小向分岐-12:14/シロヤシオ純林-12:39/花渕山山頂-12:43/反射板-13:06/雄沼-13:22-13:57/山頂駅跡-14:20/鳴子の壁看板-14:41/登山口-14:46/旧なるびっく前

おやつのおしるこ。あり合わせの行動食で作ったやつ。
極めててきとうにこさえたわりになかなかいけた。

*1:ブナの原生林らしいです。

*2:別名ゴヨウツツジツツジの仲間らしいです