何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

鳥海山に花見に行ってきた

長坂道分岐あたりから見る新山と鳥海湖の図。
宣材とかでよく見るやつ

GR III。PhotoShop Elementsで縮小


 というわけできのうの続き。
 去年の6月末、残雪期の鳥海山に行った際目にした光景があまりによかったので、今年もまた行ってきました。
 今回は余裕をもって歩きたかったので、山頂や外輪山は割愛。大平から七五三掛あたりまで行って戻ってくるというコースです。これなら朝の7時くらいから登りはじめても、昼過ぎには下りてこられます。

大平口と伝石坂で見つけた花いろいろ。
入り口の建物いつの間にか消えてた。

 天下の百名山鳥海山は全国的にも大人気の山です。いい時期の週末なので混雑してないだろうかと心配しながら大平の登山口に着いてみると、さいわい、駐車スペースにはまだ結構な空きがあります。いい時期とはいえ、シーズン前ならば来る人はまだ限られているのかもしれません。余裕をもって車を駐め、支度をしたら登山開始です。

みはらし台からの光景ととよ・河原宿の様子。
まだ雪が多いのかチングルマは一輪しか見つけられなかった

 30分ほどで最初にして最大の(おい)難所・伝石坂を抜けると、背後に日本海が広がります。晴れてはいたものの、空はかすみがちで沖に浮かんでいるはずの飛島は見えません。このへんからあちこちで見つけられるはずのチングルマは、早すぎたのか、まだ全然咲いていません。
 清水大神からとよのあたりは全く雪の下です。河原宿は雪原宿といったありさまで、雪解け水もあまり流れていません(おい)。

笙ヶ岳分岐から御浜へ。お目当ての光景に大満足

 河原宿からいつもは愛宕坂経由で御浜に行くところ、今回は鳥海湖経由で向かいます。チングルマがさっぱりなので、他の花はどうだろうと笙ヶ岳の分岐に出たところ、杞憂は一掃。あたり一面ハクサンイチゲミヤマキンバイが咲き誇る花畑です。目の前には宣材ポスターで見たことのある、独特の雪形を描く山頂部と花畑の光景が広がっていました。
 あたりではこの光景や花にレンズを向けている登山客の姿が目立ちます。これをお目当てに登ってきたのは、荒井だけではないようです。

御田ヶ原。鳥海山登るなら一度はここ歩くといいだよ

 その後御浜の山小屋脇を経由して、のほほんと御田ヶ原を通過し、無事七五三掛に到着。付近は御浜よりも標高が高いためか、花の開花も少し遅めです。
 ここで引き返しても良かったのですが、千蛇谷の様子が見たくなって、さらに少し先、分岐のあたりまで行ってみました。分岐から急峻な道を少し下り、休憩におあつらえ向きのベンチのところまで行くと、谷が一望できます。

雪渓と化す千蛇谷。俺も登りたい。

 千蛇谷にはまだ豊富に雪が残っています。鳥海山有数の雪渓にふさわしい谷間を見ると、山頂に向かう登山客が数人。自分もあれに続いて新山に行きたいぜという欲求が湧いてきます。とはいえこれ以上欲張らず、今日はここまで。山頂付近に盛んにガスもかかってきたので、帰途に就きました。

道中見つけた植物いろいろ。コバイケイソウ方々でやたら見かけた。

 帰りは御田ヶ原から鳥海湖の南を廻ってくるつもりでしたが、道が残雪で危険な状態だったので、途中で撤退します。そこからは来た道をおとなしく引き返し、13時前には大平の登山口に戻ってくることができました。山頂を目指さないお手軽な山歩きでも、鳥海山は存分に楽しめます。大幅に余裕があったので、あぽん西浜寄って岩ガキ買う時間もあったぜ(おい)


 今年は小雪で、季節も2週間ほど早い、という感覚があります。なので去年より2週間ほど早く来てみたのですが、どこもかしこも去年以上の残雪でした。鳥海湖はまだ氷でフタをされ、湖水が見えません。さすが水の山と謳われるだけのことはありますな。
 いちおうコースタイムです。


6:58/大平登山口-7:30/みはらし台-7:54/とよ-8:08/河原宿-8:18/笙ヶ岳分岐-8:47-8:51/御浜-9:05/御田ヶ原-9:33-9:44/七五三掛-9:58-10:10:千蛇谷ベンチ-10:20/七五三掛-10:33/御田ヶ原分岐-11:05/御田ヶ原-11:17 御浜-11:40/笙ヶ岳分岐-11:48/河原宿-12:00/とよ-12:19/みはらし台-12:42/大平登山口

昼餉。湯の台食堂さんの限定旨辛汁なし担々麺。昼営業にゆうゆう間に合った。