90年あたりからMSX・FAN誌が1行プログラムの募集に力を入れていたことは、当ブログでも何度か触れています。というわけで本日は同誌91年1月号に掲載された1行ゲームプログラムを4本紹介いたします。
1本目「アーチェリー」。ワンキー的当てゲームです。実行すると画面右中央付近に同心円状の的が表示されます。反対側には上から矢*1が下りてくるので、的を狙って放ちましょう。スペースキーを押すと右にまっすぐ飛んできます。中心に近いほど高得点です。5回射て合計点数を競います。
矢は自動で下りてきます。正確な目測とタイミングを計るのが命中させるコツ。単純明快でテンポも良く、なかなか夢中になれます。
文字数や処理の都合上、5回のトライを終えるとプログラムも終了し、最終成績が表示されません。その対策としてF1キーに得点を表示する命令を定義し、これで最終得点が確認できるようにしているのはなかなかの工夫です。
2本目「CATCHMAN」は昔ながらのスクロールゲームです。画面下のバーを操作して、上から降ってくる「!」を拾いましょう。出現する「!」は全部で201個。どれだけ拾えるかを競います。「!」を取得するとその場にスコアが表示されるのが、往年のアーケードゲーム風ですな。パターン生成に疑似乱数を使っているため、「!」の出現する位置は毎回同じです。より効率的な拾い方をパターン化するのが、高得点への道です。
この手のスクロールゲームは、1行プログラムでも定番中の定番です。本作はエスケープシーケンスを使うことで、上から下へのスクロール表示を実現しています。
3本目「JUMPBALL2」は以前紹介した「JUMPBALL」のバリエーションです。前作はパドルを操りボールをリフティングするゲームでした。本作もボールをリフティングすることに変わりはないものの、ルールが変わっています。
パドルの位置は固定です。そのかわり色が切り替えられるようになりました。ボールも色を変えながら跳ねています。ボールの色に合わせてパドルの色を切り替えましょう。同じ色ならボールが跳ね返ります。違っていたら受けきれずゲームオーバーとなります。こうして色を切り替えつつ、何度リフティングできるかを競います。
相手に応じた色の切り替えが重要という点で、後年の「斑鳩」に通じるものがあると言えないこともありません(おい)。なのにスピードが速すぎて荒井はさっぱりリフティングできませんでした。「斑鳩」はクリアしたのに!コンティニューしまくって!!(泣)
4本目「ハンティング」は変わった対戦ゲームです。一見かの「DOWN DOWN」のようなスクロールゲームです。1人が操るのは自機、もう1人が操るのはコースそのものです。自機を操る側はひたすらコースを進んでいきましょう。コースを操る側は走りづらいコースを生成して相手を邪魔しましょう。つまり攻撃側と防御側に分かれるわけですな。攻防を入れ替えながら何度かプレイして、よりスコアの高い方が勝ちとなります。
例によって対戦ゲームはろくに動作確認ができないのでルールの説明にとどめておきますが、他の対戦ゲーム同様、スクリーンショットを撮るのに苦労しました(泣)。
*1:ドットなので矢に見えないけどなw