何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「トンネル・トライアル」

f:id:fukenko:20211228080436p:plain


 いにしえのマイコン少年たちにとって、3D表示が憧れだったのはこれまで何度か述べたとおりです。『スターウォーズ』のデススター戦とか『ギャラクシーフォースII』の迫力を我が家で、と願った者は数知れず。そんなわけでMSXでも様々な3Dゲームが生まれたわけですが、今回紹介する「トンネル・トライアル」(Mファン90/3)もそんな作品です。

f:id:fukenko:20211228105148p:plain
ステージごとに壁の色が変わります

 ルールはこないだ紹介した「SPEEDER」に近いです。飛行艇がトンネルの中を飛んでいます。壁にぶつからないよう突き進みましょう。一定距離を飛びきればステージクリアです。トンネル内部は曲がりくねり、遠心力が働きます。壁に当たらないよう、自機をうまくコントロールしましょう。

f:id:fukenko:20211228082151p:plain
画面準備中。画面作りの秘密がうかがえる。

 疑似3D表示には、MSXのちょっと便利機能、ページングを利用しています。壁のアニメはVRAMのカラーテーブル書き換えによるものです。さすがに『ギャラクシーフォースII』は無理ですが、MSXはVRAM周りの表示機能にはわりと恵まれている方だったので、ちょっと工夫すればお手軽な疑似3D表示をすることぐらいはお茶の子さいさいでした。作者はおなじみNu~さん。名手らしく手慣れた作りで、スピード感も操作性もばっちり。手軽に飛び回る感覚が味わえます。