何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「JUMP OVER THE WALL」

f:id:fukenko:20211208101250p:plain
豆腐の上で踊っているのではない

 どれだけたまってるんだたまってる1画面プログラムシリーズ。本日はMファン90年2月号「JUMP OVER THE WALL」です。
 スタートすると画面奥から白い壁が迫ってきます。ひたすら飛び越えましょう。ぶつかったらゲームオーバー。それまで飛び越えられた数を競います。
 本作は3D風アクションゲームです。画面奥からスムーズに壁が迫ってくる様はなかなかの迫力。じたばた手を振り首を振りながら走る主人公も、一心不乱に駆け続けているかんじがあってよいです。迫力があるだけに、ぶつかったときも痛そうです(おい)。


 一番の特徴である迫り来る壁の表示には、MSXのページング機能を使っています。裏ページにそれぞれ壁の絵を描いておいて、パラパラマンガの要領で切り替えながら表示するという方法ですな。プログラムを起動すると、繰り返される画面の描画でしばらく待たされますが、それはこの裏ページの準備をしているためです。
 MSX2のSET PAGEにあたる命令こそありませんが、MSX1のスクリーン1でもワークエリアを操作することでページングが可能です。うまく使えば瞬時の画面切り替えや、こうしたアニメーションをさせることができます。本作ではこのページング機能を活用しています。
 単純明快、軽快迅速、グラフィックも1画面なりに凝っていて操作性も良好。リストも短くもちろん面白い、と数々の美点を備えた佳作です。