何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

土湯山に行ってきた




先日下見してきたのを受け、土湯山に登ってきました。
土湯山は戸沢村にある低山で、荒井が以前からあれこれ探っている
板敷越えの古道があったと考えられている山です。
もっとも、スキー場や無線中継所が作られた関係で、
車道として作られたとおぼしき作業道が山頂付近まで通じているので*1
登ること自体は自体はそう難しくありませんでした。めちゃくちゃ急でしたけど...
山頂は噂に聞く見事なブナの森で、往年の道は何処にあるのかもはや判らないほどでしたが、
深い森や山に連なる稜線に、かつての道の様子が偲ばれました。






板敷越えの森を語るものとして、土湯杉を忘れてはいけません。
土湯杉はこの界隈に自生する杉の巨木群で、中には齢千年を超えるものもあるとか。
タコの足のように幾重に別れ、まっすぐ天を突く枝や梢は、
冬の雪の重みゆえ、このように伸びたのだと考えられています。
近年、土湯山の山域からは全国最大級の巨木が次々に発見され、
「巨樹王国最上」主要区域の一つとして、その名を高めつつあります。
板敷越えはその険しさと森の深さゆえ、磐根新道に取って代わられましたが、
その名残は、こんなところからも伺うことができるわけです。

*1:激しくガレており、車ではまず登れません。