機会を得まして、昨日は山刀伐峠に行ってきました。
今回はいつもと少々毛色が違ってまして、
JR東日本主催の「駅長おすすめの小さな旅」に同行しての勉強が目的です。
山刀伐峠は松尾芭蕉ゆかりの峠として有名で、
古道が整備されていることもよく知られていますが、
それゆえに歴史の道を歩いてみたいと憧れる方も多いようです。
今回の「小さな旅」は、堺田から芭蕉の足跡を追って
山刀伐峠を歩いてみようという企画でして、
募集定員20名に対し多くの申し込みがあるほどの人気の旅のようです。
団体ツアーとはいうものの、旅行会社の添乗員さんに従って、
整備された名所を駆け足で廻る二昔前のバスツアーとは大きく違っていて、
地元在住の古老を案内役に立てて、みんなでわいわいいいながら道を歩き、
昼になれば地元の方が昼食の手配や炊き出しをするという、
非常に手作り感あふれるものです。
金に飽かした贅沢は何一つやってませんが、これがとても満足できるものでして、
参加者の皆さんが始終笑顔で歩いていたのが印象に残りました。
芭蕉の道を歩くという企画の魅力はもちろん、地元や人の顔が見える手作り旅だからこそ、
この企画は人気を集めているのでしょう。
旅とはなんだかんだでお金をかければいいというものではありません。
人との出会いがあって、未知との出会いがあって、心づくしのもてなしがあれば、
こんなにもいい旅ができるのだと思った次第です。