何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

楯山に登ってきた久々

ぼくらの楯山大きい山

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 9月はさっぱり山に登ってません。大高根山一座だけでは当然飽き足らず、朝から雨降りの休日、昼前に雨が小やみになったのをいいことに、村山市は楯岡にある楯山に登ってきました。こちらも前に登ったのが6年前。ひさかたぶりの再訪です。
 久々に楯山を目指したのは、楯岡の街並みをとっくり眺めたくなってのことでした。先日用事があって楯岡に行った際、ふと路地に迷い込み、しばらく住宅街をさまよう羽目になりました。それで楯岡がやたら広かったことを痛感し、だったら今楯岡を見たらどんな風に見えるだろうと、楯岡を間近に見下ろすこの山に登りたくなった次第です。

雨上がりの中腹を歩く。森のおかげであんまり雨に濡れなかった。

 今回は八幡神社から、山の中腹を通って西楯山に行き、そこから稜線上を伝って中楯山・東楯山と縦走し、天満神社に下りて来るというルートを歩いてきました。楯山は低山ゆえ、登山道が錯綜しています。好きなコースを見つける面白さがある一方、ともすると迷いやすいので気が抜けません。登るときはなんとなく行けても、下るときはしっかり道を選ばないと、あらぬ場所に下りてしまいます。さらに雨降り直後なので、微妙に足下がよくありません。転んだり滑落しないよう、なかなか気を遣いました。

西楯山から見る楯岡の図。白鷹山や大朝日岳も見えました

 八幡神社から20分少々の歩きで、西楯山に到着。ここにある展望台からは、眼下に楯岡の街が一望できます。
 他の町に住んでいる人間からすれば、楯岡は南北に延びる旧道沿いの街のイメージが強いです。中心街はシャッター商店街と化して久しく、ずいぶんさびれた印象を受けます。
 しかし楯山から眺めると、街があるのはそこだけではありません。国道13号線奥羽本線の線路があるあたりから、甑岳のふもと近くまで、東西も広い範囲に建物がぎゅうぎゅうに詰め込まれ、入り組んだ路地が張り巡らされています。先日さまよったあたりは、ほんの一部にすぎません。
 楯山はその名のごとく、古くは山城でした。楯岡はそのふもとに城下町として発展したことがわかる光景です。

カエルにヒガンバナ。楯山は身近な自然観察の場所でもある。

 その後は予定どおり、東楯山まで移動して、そこから天満神社に下りて来るというルートをたどりました。天満神社のあたりはヒガンバナがちょうど見頃を迎えており、真っ赤で妖艶な花があちこちに咲いていました。
 「あの山からここはどう見えるのか。あのてっぺんからは何が見えるのか」を確かめることは、荒井の山歩きの大きなテーマです。山登りでは、ふもとにいるだけではわからない視点を得ることもできるのです。

下山後の昼餉。楯岡の名店・松月さんの中華そば大盛。
クラシカルなラーメンうまいぜ