何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「平城京の闘い」

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MSX移植版ってそういや見たことがなかったな
 「平安京エイリアン」はアクションゲームの古典的名作です。そして「アクションゲーム38」には、そのMSX移植版も載っています。というわけで今回ご紹介するのはその移植版こと「平城京の闘い」です。


 「平安京エイリアン」のルールを説明すると、穴を掘ってエイリアンをやっつけるゲームです。格子状の街路で構成された固定画面マップ上で検非違使を操り、適宜穴を掘っていきます。穴を完成させるには何回か掘ってやらねばなりません。できあがった穴にエイリアンがはまったところをすかさず埋め戻せば一丁上がり。エイリアンを埋める際も、掘るとき同様何回かボタンを押してやる必要があります。全てのエイリアンを生き埋めにすればラウンドクリア。さらに難しい次の面が始まる、といった具合です。
 このMSX移植版も、おおむねそんなかんじですが、オリジナルとはルールが違うところも見られます。一番大きな違いは、穴を埋め戻せないことでしょう*1。一度掘った穴は戻せないため、不用意に掘りまくると身動きがとれなくなってしまいます。さらに時間制限がありまして、残りタイムがなくなるとアウトです。ある意味オリジナルよりシビアになってますが、「平安京」より80年以上昔が舞台だからなのか(違)。そもそも主人公が検非違使じゃないぞ!
 実際のところ、MSXの性能でもオリジナルのルールを忠実に再現することはできるんでしょうが*2、40行程度の短いプログラムでは、何かと端折らざるを得ない部分が多かったのでしょう。


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穴の大きさは数字で表示される。わかりやすいが身もフタもない。
 元が優れたゲームだけに、このMSX版もなかなか遊べる出来です。短いリストながら、面が進むと敵の数が増えるところなどたいしたものでしょう。
 ただし、いただけないのはグラフィック。やはり本作もスプライト・PCG未使用のノーマルキャラクターのみで描画されています。それだけならよいのですが、掘った穴の段階がアラビア数字で表示されるのだけはなんとかしてほしかった! プログラムの簡略化と短縮化のためだということはわかるものの、雰囲気ぶち壊しでよくありません*3
 かつて「ゲームシステムがよくできていればグラフィックは二の次」といった言説がありましたが、荒井に言わせればあれは嘘(おい)。やはりグラフィックにも気を遣わないと見た目に楽しくありませんし、同じ内容・操作性だったら、グラフィックの良い方がはるかに面白く感じるものなのです。


 ところで「平安京エイリアン」はゲームボーイにも移植されてました。なかなか気合いの入った移植だという噂は聞き及んでいて、今さらながら気になって駿河屋さんの在庫を調べてみたら、箱説付きが今でも比較的安価に買えることがわかりました。ちょっと欲しいな。

*1:そのかわりエイリアンは穴にはまると即やられてくれます

*2:もともとオリジナルはマイコン用に組まれたゲームでした。

*3:ついでに加えると主人公が●というのもヒドいとおもう。