何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

二年ぶりに板敷山に登ってきた

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 ひさびさに様子が見たくなって、また板敷山に登ってきました。
 当ブログでこれまで何度か紹介したとおり、板敷山は最上川の南、庄内地方と最上地方の境にある山です。標高約629.7m。かつては歌枕として広くその名を知られていましたが、今ではどマイナーな部類に入る山です。
 にもかかわらず比較的登りやすくて山深くて眺めもよく、さらにいまなら雪もいい具合に溶け、新緑や花や山菜なども楽しめるかもしれないという、今の時期に登るには絶好の山なのです。どマイナーだからあんまり混みませんし(おい)。
 ともあれいつもどおり熊谷神社に単車を駐め、取り付き目指して林道を歩いていったのですが....


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 おい、これはどういうことだぁ!(泣)
 荒井が来ないうちに何かあったのか、稜線西の突端、御蔵沢を渡るところで林道が大きく崩落し、先へ進めなくなってました。
 足でも渡りようがないのでひとつ北の土湯山への転進を考えましたが、落ち着いてよく見ると少し下流に古ぼけたコンクリート橋を発見。これで無事沢を渡り、奥へ進むことができました。


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 おととし去年あたりに大水でもあったのか、工事の手でも入ったのか、御蔵沢はところどころでその様相を変えていました。安世波川砂防ダムのところでは、沢にかかっていた鉄骨製の橋がすっかり土砂で埋もれ、徒渉できるくらいに浅くなってました。あたりの流路もすっかり変わっていて、自然の猛威というものをおもわせるのでした。


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 さいわいなことにその先は二年前と大きく変わりありません。今回はおてがるに、植林地から鉄塔巡検路をたどるルートで登ってきました。板敷山が登りやすいのは、ひとえにこの巡検路のおかげです。9番鉄塔の先のブナ林はちょうど新緑が見頃に入ったばかり。今日は天気にも恵まれ、林を抜けたところでは、土湯山の向こうにこれまでにないくらいくっきりと、鳥海山を望むことができました。さらに反対側の木立の向こうには、月山が間近に青々と見えます。庄内平野の向こうには、日本海に浮かぶ飛島まで見えました。
 板敷山は鳥海山と月山の間にあります。そのおかげで山頂前のところでは、鳥海と月山を左右に眺めながらの山歩きが楽しめたりします。
 山菜採ったり写真撮ったりしながら登っていったので、所要時間は登りが2時間半、下りが1時間半ほど。今の時期に登るなら最高の条件がそろっているんですが、山中で行き会った人は一人もいませんでした。いい山だと思うんだがなぁ。


 ちなみに帰りに外で米炊いて喰ってきたんですがまたもや大失敗で、チタンクッカーを思いきり焦げ付かせた上に強飯もいいところでした(号泣)。