「金澤山」とはあまり聞き慣れない地名でしょう。事実、山というより三角点の名前です。国土測量の基準となる基線が新庄の塩野にある関係で、この近辺には一等三角点が多数分布しています。金澤山はそれら一等三角点のひとつ。存在こそ知っていたのですが、わかりやすくたどり着ける場所にはなく、見に行くのは長年の課題となっていたのでありました。
三角点は件のピークから北西に伸びる支尾根上にあります。尾根の上を歩いて行けば見つかるんでないかと藪を漕いでみますが、それだけでは容易に見つかりません。これでは埒があかないといったん遊歩道に引き返し、地図を広げ、コンパスのリングを回して目標物の方向を定めた後、もう一度探してみることにしました。
かくして藪を分け入ったところ、青色のビニルテープで目印された区画に到着。そこが目指す一等三角点・金澤山のありかでした。
藪だらけの山中といえ、周辺は草も少なく小さな標柱も立ち、見捨てられていないことが判ります。標石にはくっきりと「一等」の文字が認められ、まごうかたなき一等三角点・金澤山であることを示しています。見つけたときはあまりのうれしさに「やったぜ!」と何度も叫んでしまいました(おい)。
金澤山の三角点はご覧のような山中にあります。葉っぱが茂りだすと見通しがきかなくなるだろうことも予想されます。見に行くのであれば、それなりの用意はお忘れなく。