何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「イース通史I」買った

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フィーナさんが表紙だったらさらによし(おい)


 というわけで、一部レトロゲーム愛好家の間で話題になっている同人誌「イース通史I」を取り寄せました。著者はPCエンジン版「イースI・II」のプログラマーで、「イース」とは関わりの深い岩崎啓眞さん。当時を知る方々への取材を元に、日本ファルコムの歴史的名作「イース」がどのように生まれたかに迫る内容です。縁ありまして岩崎さんからじきじきに「ぜひ読んでもらいたい」と仰せつかりまして、ならば応えねばなるまいよと一冊買わせてもらった次第です(おい)。


 さておき。拙サイト「何とか庵」のイースシリーズ関連ページ「サルモン神宮外苑」の記事は、どれもがんばって書いたものです。しかし、発売当時の体験や書籍・雑誌記事等々、得られる情報には限界がありました。荒井はあくまで80年代の一マイコン少年だったにすぎず、開発に携わった方々の実情や背景を知りうる立場にありません。できるのは資料をひっくり返しては、僅かな手がかりを元に、こうだったのではないかと推測することぐらい。さらに89年以降、日本ファルコムでは制作者の名や開発の内幕を表に出すことをやめてしまったから、なおさらのことでした。


 それが近年、状況が変わってきます。岩崎さんや山根ともおさんをはじめとする当時の開発現場の中心や近くにいた方々の証言という、制作の実情に関する信頼できる史料が出そろってきたのです。
 この状況で拙サイトの記事を改めないまま放置しておくことには、まがりなりにもコンピューターゲームの歴史を扱うサイトをやっている人間として申し訳なさや負い目を感じていましたので、この本の上梓は待ち望んでいたことでありました。


 拙サイトの記事は現在読み返すと、荒井のおもいいれやおもいこみが激しいところが目立って、書き直さなければならないなと感じることがたびたびです。というわけで今すぐというわけにはいかないでしょうが、ぼちぼち手を入れてこうかとおもいます。