何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「プロマロック」の由来

http://maps.google.co.jp/maps?q=48.092836,-4.325643&hl=ja&sll=48.092592,-4.325523&sspn=0.004393,0.006995&vpsrc=0&brc


日本ファルコムの「イース」には、エステリアの対岸にある
大きな港町として「プロマロック」という都市が現れるのですが、
その元ネタが最近わかりました。
エステリアが浮かぶ海「ドゥアール海」の名の由来と目される
フランス・ブルターニュ地方の港町ドゥアルヌネ市にある「プロマルク通り」らしいです。
先日手に入れた「沈める寺への誘い」に、田辺保氏の「ブルターニュへの旅」を
引用した一説があるのですが、そこに「プロマルク」の名があったので
ようやくわかったという寸法です。


気になるのは、この「沈める寺への誘い」と、「ブルターニュへの旅」も、
「イースI」が発売された1987年よりずっと後に発刊されたということです。
「イースI」プロローグに現れる地名が、ブルターニュ地方に存在する地名に
ちなんでいることはファンの間ではよく知られたことですが、
この「プロマルク」の名は、荒井の知る限り「イース」の元ネタとなった
もろもろのイス伝説の書籍には出てこないのです。
つまり制作者はこれら書籍以外の資料から
「プロマルク」の名前を知ったのではないかということです。


80年代、日本ファルコムには「世界架空地名事典」のような本があって、
ザナドゥ」や「ロマンシア」「イース」等の名はそこから拾ってきたということが
当時の社員等によって語られていますが、確かその架空地名事典にも
「プロマルク」の名前は出てこなかったと記憶します。
ですから制作者は「イース」を作るにあたって、その架空地名事典だけではなく、
イス伝説の舞台となったブルターニュ地方の地図等も、
ゲーム制作の参考にしたのでないかと推測されまして、
制作者がどの程度イス伝説を調べたり知っていたかを推し量る
参考にできそうなのですが、さすがにこれ以上は憶測の域を出ないので
このへんで止めておく荒井でした。