間が空いてしまいましたが、久々にプログラムを打ち終わったのでご紹介いたします。今回は月刊マイコン87年1月号掲載のSTG「XETRA」です。
作者は当blogでも何度か紹介しているKimcoさん。同氏が月刊マイコンやベーマガ誌上でプログラミングテクニックやゲームデザイン講座を受け持つほどの実力派であることも何度か紹介してますが、この「XETRA」もユニークな味付けがされています。
ジャンルとしてはパワーアップSTGということになるでしょうか。宇宙の平和を乱すゼトラ星の軍団をやっつけろというストーリーこそありますが、添え物みたいなもんです。
隕石を破壊するとカプセルが現れます。取るとショットが強くなったり自機のスピードが上がるわけですが、変わっているのはここから。自機は常にエネルギーを消費してまして、ショットは撃てば撃つほど弱体化します。自機のスピードも漸次落ちていきます。
有利に進むには、確実に隕石を破壊してカプセルを回収し、自機のパワーを維持することが肝心です。かといって敵を倒さないでいるとすぐに追い詰められてやられてしまいます。
当時の流行らしくボスキャラも登場します。事前のパワーアップははもちろんのこと、同じ色の敵を続けて倒すと出現する「ボーナスアイテム」をうまく使うのが倒す鍵。多くはボーナス得点ですが、中には一定時間エネルギーが減らなくなるアイテム、敵を反転させるアイテム、シールド回復等々、便利なものがありまして、出目が良ければ瞬殺も可能です。
無駄撃ちせず、いかにパワーアップを維持しつつ、効率よく敵を倒してアイテムを稼ぐか、あるいは倒さず避けるか。最後にはXETRA本体を載せた母艦との対決が待っていますが、パワーアップやアイテムをうまく利用できない限り、倒すのは至難の業でしょう。
乱数に左右される部分が大きいことや、作りが粗いゆえ、難易度は高いです。荒井も正攻法ではクリアできず、blueMSXのデバッガ機能を使ってなんとかクリアしました(泣)。同期の同じ打ち込みSTGである米チャさんの「PURE STAR」や吉田哲馬さんの「PERSPECTIVE」のような明快さや爽快さはありませんが、ユニークなゲームシステムはさすがKimcoさん。ただ撃ちまくるSTGとは異なる戦略性と緊張感が魅力です。
