何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

実家に自転車を送り返す送料を稼ぐのが目的でした

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 岩手は盛岡市のとなり、雫石町にある鶯宿温泉のさる温泉旅館が破産手続きを開始したというお話。
 「長栄館」とは前に聞いたおぼえのある名前だなぁとふり返ってみたら、そのむかし盛岡で学生やってた頃、ここでアルバイトしたことがありました(汗)。


 ちょうど長野で冬季五輪が開かれていた頃。当時荒井は急な金策が必要となり、単発で稼げるアルバイトを探してました。すると鶯宿温泉のさる温泉旅館の改築作業を手伝う仕事があるというので潜り込んだのが、他ならない、この長栄館でした。
 件の旅館は大改築のまっただ中でした。仕事はその改築中の館内で、資材の片付けや整理をするというもの。改築作業でホコリだらけになった床の掃除や、浴室の天井に取り付ける板をきれいにしたりとか、窓ガラス拭きとか、そんな内容でした。
 確か開業予定日までそれほど間がないというのに館内はまだまだ作業中で、内装もろくに張られていないという有様。そのとき、改築で新設される設備をあれこれ教えてもらったのでありますが、「ここはミラーボール付きのカラオケルームになる」「ラーメンを提供するバーカウンターができる」等々、いかにも趣味の悪い経営者が思いつきそうなものばかりで、あぁ、盛岡のひなびた奥座敷に来てまでなぜカラオケやラーメンなんだ、完成しても俺はこんなところに泊まりたくないぞ、とおもったものでありました(おい)。


 日本一周で盛岡に寄った際も一切顧みることはなく、今の今までその名前すら失念していました。そして今、不祥事と破産手続きの報に触れ、あの頃からすでに種は蒔かれていたのかなぁ、と、かのアルバイトがおもいだされたのでありました。