何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「ばうんす」

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 前略(おい)。きょうもこないだ入力したプログラムネタ、「ばうんす」(Mファン88年10月号)です。


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 題名どおり、本作は「反発」をフィーチャーしたパズルゲームです。画面内に散らばる反射板「バウンサー」を使って、ボールこと「スーパーバブル」を、画面上部にある黄色いゴール「デバッグポール」に当てていきます。全てのデバッグポールにバブルをぶつければステージクリアです。1ステージにつきバブルは30回まで撃てます。つまり30手以内でクリアしろということですな。
 この手の反射パズルゲームは投稿ゲーム界では数あって、珍しいものではありません。その中で本作が独特なのは、自機が左右にしか動けないことと、ボールがぶつかると反射板も移動するというルールでしょう。


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 任意に自機を動かして反射板を押して動かすということはできません。プレイヤーにできるのは、自機を左右に動かすことと、バブルを発射することだけ。反射板とバブルがぶつかると、バブルは90度移動方向が変わり、反射板はぶつかった方向に1マス移動します。反射板とバブルの移動先を読みながら、バブルをうまいこと撃っていくことがクリアには必要で、そこにパズル性があるわけです。1面2面はわりと簡単にクリアできますが、どんどん難しくなりまして、荒井は3面で詰まってます(おい)。


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 面数は10と少なめながらそのかわり、好きな面から遊べる面セレクト機能と、簡易ステージエディット機能が付いています。作ったステージはプログラムに組み込めるデータ文としてプロットされますので、これをリスト中の任意の面データと置き換えれば、オリジナルステージで遊べてしまいます。
 この機能を悪用すれば、かんたんに解けるステージを作って、あっという間にクリアすることも可能です。「こんなん難しくてクリアできるか!」という荒井にはうってつけで、これでエンディングを見てやりましたとさ(おい)。


 荒井にとっては難しいパズルですが、ゲームシステムはもちろん、操作感覚や演出もていねいに作られていて、感触は良好。左右移動とボールの発射という動作のみで、しっかりパズルとして成立しているのが見事です。


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 ところでこの作品、リストを誌面どおりに打ち込んでも、「新・打ち込みミス発見プログラム2」確認用のデータが一部一致しません。具体的には840,850,870,880,970行のチェックデータが誌面のとおりになりません。
 原因はDATA文の最後に「スペース」が入っていること。誌面に掲載されたチェック用データは、誤ったのか、DATA文の末尾にブランクが含まれた状態で出されています*1。しかし行末のブランクは見てもわかるわけがないので打ち込みようがありませんので、誌面どおりに入力しても、データが違うぞということになるわけです。
 正しくは上記のスクリーンショットのとおりです。どうぞご参考まで(おい)。

*1:通常MSX内で、行末のスペースは文字として認識されず、省略されるはずなのだが、アスキー形式ことテキスト形式で格納されたプログラムは、末尾のスペースが省かれず残ってしまうようです。