何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

夏の一画面プログラム祭・その1

 うちにあるMファンをひっくりかえすと、まだまだ入力していないプログラムが残っています。特に一画面プログラムは当時あまり興味がなかったゆえ、ほとんど手つかず。というわけで少しは消化していこうぜと、せっせと入力していました。動作確認に手間取ったのは数があったから。というわけで、今日は最近入力しおわった一画面プログラムのご紹介です。


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 一本目。「DULVERS」はSTGです。敵「ローブ」をひたすら撃墜します。ローブは蛇のような軌道を残しながら飛来します。当たり判定があるのは本体こと先頭部分の1キャラ分だけで、軌道には当たり判定なし。自機が本体にぶつかるとゲームオーバーです。
 本体を撃墜するとその部分が緑色に変わり、これをゲットすると+100点。軌道と本体は見た目に全く同じなので、画面が軌道だらけになると本体がどこにいるのか分からなくなります。軌道を撃つと、そこのところが消えて多少見通しが良くなります。
 高得点の鍵は本体撃墜時に現れる緑ブロック。ただしこれを拾いに行くときが一番やられやすいので、本体を遠くに巻いておくとか、周囲の軌道を消して居場所をわかりやすくするといった配慮が必要です。拾いに行かなければやられる危険は減りますが、高得点は望めません。まさにハイリスク・ハイリターン。
 作者は名手TPM.COさん。「まものクエスト」や「GRAY COLLEAGUE」「DELVINDUS」等の名作はもちろん、現在でもMSX向けに意欲的な作品を発表しています。他と一線を画すクールさ、ゲームデザインは、一画面でも健在です。


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 二本目「はたあげごっこ」は、おなじみ旗挙げゲーム。指示どおりに旗を上げ下げするゲームです。最初にウエイトこと難易度を選んでゲームスタート。間違うとゲームオーバーで、長く続けるほど高得点です。一画面でもグラフィックには凝ってます。操作するとそのとおりに旗を上げ下げする人のキャラクターがいい味出してます。
 単純な旗挙げゲームながら、手と頭がこんがらるので、慣れないうちはミスを頻発します。最初に遊んだときは、「赤上げて」の指示が出たときは赤を上げて白は下げないとならんのかと白を下げる操作もしたりして、それでお手つきとなっていることに気付かず、このプログラム、バグが残ってるんじゃないかと、バグの残っていないプログラムを見直す羽目になりました(おい)。
 ちなみに作者はYOSHIXさん。Mファン等で活躍した投稿者さんで、本作はそのデビュー作です。同氏はその後ザ・リンクスや同人活動などでもさまざまな作品を発表されました。


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 Mファンでは、このプログラムの改造方法を紹介しています。リストに少し追加するだけで「上げないで」「下げないで」といったひっかけ指示が追加され、さらにゲームがややこしくて面白くなるという寸法です。ただし改造すると文字数が増えて、一画面プログラムでなくなってしまうのはご愛敬です。


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 三本目「がんばれターKUN!」は、どことなく「ドンキーコングJR」っぽいアクションゲームです。主人公ターKUNを操り、ツタの合間の果物を集めます。20個集めれば面クリア。ターKUNはツタに掴まっている間は左右のみに移動でき、スペースキーでツタを離れて自在に浮遊できます。下を流れるアマゾン川(という設定)に落ちたり、敵キャラ*1やお邪魔キャラのイガイガにぶつかるとアウト。
 移動感覚が独特で、これを使いこなすことが上達の道。大雑把に操作していると、すぐ敵やイガイガや敵にぶつかってやられてしまいます。画面やルールに、Mファン以前の「プログラムポシェット」を彷彿させる味わいがあります。


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 四本目「どこいくの」は題名が秀逸。五色のボールが画面外に転がり出るのを阻止するゲームです。ボールはてんてんバラバラの方向に転がっていこうとします。プレイヤーは一度に一つだけのボールを操作できるので、動かすボールを切り替えつつ、なるべく画面内に留まるよう、引き戻さなければなりません。
 ボールには慣性が働きます。ボタンを押しすぎると、逆の方向に引っ張られて、反対側に猛スピードで転がりそうになります。一つのボールを操作する内に他のボールがあっちいったりこっちいったりで収拾が付かなくなって、まさに「お前らどこいくの!」と叫びたくなること請け合いです。ゲームとしては難しめです。


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 五本目「SUPER BALL」と六本目「ぱっぱら・びぃむ」は対戦アクションゲームです。
 「SUPER BALL」はバレーボール風。相手のコートにボールを落とせば1ポイントで、先に9ポイントを取った方が勝利です。選手の移動はワンキー式で、ボタンを押している間だけセンターネット方向に近づき、離すと遠ざかります。ボールの軌道を読みながら、落下位置に選手が来るようタイミングを合わせてキーを押したり離したりという操作が、よくあるバレーボール風ゲームとの違いです。
 「ぱっぱらびぃむ」は、その昔あったファミコンソフト「Wit's」風ゲームと言えばいいのか、太古の昔のライトサイクルゲームクローンとでも言えばいいのか。ともあれ軌跡を残しながら移動する自機を操り、敵や自分の軌跡にぶつからないよう動き回り、長く生き残った方が勝ちというルールです。本作が独特なのはビームが撃てること。ビームは敵や軌道を破壊できるスグレモノですが、リーチがある上、撃てる回数が3回までと決まっています。制限があるとはいえ、積極的にブチのめしに行けるというのはいいですな。
 対戦ゲームは対戦相手がいないゆえろくにプレイしてないのでルールの紹介にとどめときます。うちの兄に太古のMSXゲームの試遊を頼むのもなんですし(おい)。


 今回は6本のプログラムを紹介しました。しかし入力が終わったのは全14本。というわけで次に続きます。

続き:
夏の一画面プログラム祭・その2 - 何とか庵日誌
夏の一画面プログラム祭・その3 - 何とか庵日誌

*1:敵Aという名前が付いてます。