何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

歳末一画面プログラムまつり2

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「恐怖天井男」

 というわけで予告どおり、残ってる一画面プログラムのご紹介。本日も4本立て、全てMファン90年4月号掲載です。


 一本目「恐怖天井男」はスリリングなアクションゲーム。上から吊り天井が落ちてきます。潰されないよう耐えましょう。天井にはところどころくぼみがあります。その下にいれば、落ちてきても潰されることはありません。天井はわずかな時間で落ちてきます。くぼみの位置は落ちるごとに変わります。くぼみが空いたところを見極め、素早くその下に移動しましょう。

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吊り天井が落ちてきたところ。猶予がないので非常に焦ります。

 天井が落ちてくるまで間がないので、とにかく焦ります。首尾良く生き残ってもすぐまた落ちてきます。この焦らせるテンポの良さが身上でしょう。メガドラのアクションゲーム「ダイナマイトヘッディー」に、こんな攻撃をしてくるボスがいたような気がしますが、本作の登場は「ダイナマイトヘッディー」よりずっと前です。
 キー反応が良すぎて、狙ったところに行こうとしても行き過ぎてしまう操作性は、ちともどかしいところ(おい)。

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「2人バレー」

 二本目「2人バレー」。対戦専用のようでいて、1人プレイ専用の簡易バレーボールゲーム。題名は出てくる選手が自分と相手の2人だけ、という意味のようです。自分のコートに落ちないよう球をトスしつつ、相手のコートを狙いましょう。
 簡易バレーながら、様々な打ち分けができるのが本作のポイント。プレイヤーの受ける角度によって、球は様々に軌道を変えます。真下に近い位置で受ければ高く打ち上げるトスになりますし、斜めに受ければ相手コートめがけて飛んでいきます。
 ニクいのはイン・アウトを判定しているところ。自分の打球が相手のコートの向こうに落ちてしまうとアウトを取られ、あちらの得点となってしまいます。その逆も然り。一画面ながら、なかなかバレーボールっぽいボールの応酬が楽しめます。

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「LINES MAN」

 三本目「LINES MAN」は、球審体験アクションです。フィールドにボールが落ちてきます。落下地点がコートの内か外かを判定しましょう。ミスジャッジは即ゲームオーバーです。また、ボールが画面外に出てしまうまでに判定しないとこれもまたアウトなので、うかうかしてはいられません。
 とにかくテンポの良いゲームです。ボールは次々に飛んでくるので、瞬時にジャッジしなければなりません。テンポに煽られキー操作を誤り、ミスジャッジしてしまうこともしばしば。息もつかせぬ勢いで次々に、というところが面白さの肝になっているとおもいます。ちなみに作者さんは「2人バレー」と同じ方。バレーが好きなんでしょうかね。

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「クルクル」

 四本目の「クルクル」は、MSXのパターンジェネレーターテーブル書き換えを使ったクイズゲームです。ゲームは大きく二つのモードが選べます。ひとつは横にロールする文字が何かを早押しで当てさせるモード。もうひとつは横にロールする二つのパターンのどちらがお題と同じかを当てさせるモード。一画面プログラムながら二つのゲームが楽しめるという、一粒で二度おいしい仕様です。他機種に比べ、MSXのVRAMは操作がしやすく、リアルタイムに文字を書き換えるなんて芸当は容易なことでした。

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早押しモード。クラブはGRAPHキー使わないと押せないよ!

 早押しモードでは、MSXアスキーキャラから出題されます。文字種にはアルファベットの大文字のみならず、小文字ばかりか、日本語のひらがな・カタカナ、果てはトランプのスートまで(おい)。キーボード上から該当する文字を入力する際は、当然CAPSキーやかなキー・GRAPHキー等を押してやらねばなりません。ですからWindows上で走るエミュレーターではちと遊びづらいです(おい)。