何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

またまた肘折に行ってきた



GR DIGITAL IIIで撮影


「山形のいいところや面白いところを案内しましょう。」
そういう趣旨で友人TAKAさんが神奈川からの客人二人を連れていらしたので、
またまた肘折温泉に行ってきたのでありました。
今回の足は単車。単車4台を連ねて先日走った代替路をまた辿ります。
風景とジェットコースターのような勾配に恵まれた代替路は案の定、
単車で走るに最高の道でした。





着いたらさっそく向かったのは共同浴場上の湯。肘折を代表する風呂の一つです。
ここのよさは泉質はもちろん、地域に密着した浴場でありながら
外来者も気軽に利用できるところ。200円という入浴料の安さも魅力です。
客人お二人は神奈川在住で「ツーリング=温泉巡り」というほどの温泉好きなのですが、
「東北にはこんな安い料金でいい温泉に入れてうらやましい」と仰ってました。
思えば山形や東北地方の温泉は、旅館の内湯でさえ300円前後の値段で入れるのがあたりまえ。
関東近辺の温泉好きからすれば、東北人は極楽のような場所に住んでいるわけです。





上の湯を出たところで旧郵便局前のベンチに陣取りおにぎり*1の小昼間。
お供は向かいのお土産屋さんで売っていた山形名物パインサイダーです。
ワークショップの取材に訪ねたのか、街中では東北芸工大の学生さんの姿を見かけます。
さらに団子を買い食いし温泉街をぶらついた後、そば処寿屋さんののれんをくぐります。
「町歩きと食べ歩きが楽しい街には活気が生まれる。」
これは荒井が日本一周して得た知見の一つです。






せっかく来てくれたなら極めつきをと、肘折一番の秘湯石抱温泉に向かいます。
石抱温泉は肘折のはずれ、銅山川のほとりにある露天湯で、
その筋の温泉マニアの憧れを集める秘湯です。
温泉街を離れれば初夏の訪れはまだらしく、道中の茂みは新緑の盛りで銅山川も水量豊か。
あいにく今期はまだ手入れされていないようで入れる状態ではありませんでしたが、
「こんな温泉あったのか!」と見るだけでも楽しんでもらえたのが何よりでした。






最後はいで湯館に案内して本日の締め。
先日の土砂崩れの影響でしばらく営業を見合わせていたようですが、
崩落が落ち着き、ひとまず安全が確保された現在は営業を再開しています。
付近は浸水対策の土嚢が積み上げられたままで、駐車場には災害対策工事の車両。
現場のすぐ近くにあるせいか、日曜の午後にしては人の入りはまばらでした。
しかしそれをいいことに広い風呂場はほぼ4人の貸し切り状態で、
すっかり長湯してきたのでありました。
新たな大規模崩落の可能性は低いといえ、油断できない状況であることは確か。
対策工事の完成が待たれますが、こういうときは入りに行くのが何よりの支援策です。


例によって自分が楽しいと思うことをやりに行ったようなものでしたが、
少しは山形の面白さや魅力が伝わってくれれば幸いです。

*1:お二人が前日泊まった東鳴子の初音旅館謹製。