何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「スケバン記者」




最近入力していたプログラムの入力とバグ取りが終わったので、ようやくここでご紹介。
今回採り上げるのは電波新聞社の「MSXMSX2プログラム大全集」収録の
アクションゲーム、「スケバン記者」です。
元ネタはもちろん和田慎二先生の「スケバン刑事」ですが、
参考にしたのは当時斉藤由貴さんの主演で人気を博していたテレビドラマの方でしょう。
主人公の記者「麻宮りん」を操り、不正を働く悪徳企業のビルから脱出するという内容で、
マシン語による高速スクロールや、キャラクターのアニメが見所となっています。





リストはBASIC三本構成なのですが、起動方法が少々変わってます。
二本はマシン語データ生成用で、遊ぶときには使いません。
リスト1とリスト2を続けざまに実行すると、テープに実行用マシン語サブルーチンを出力するので、
ゲームで遊ぶときはリスト3ことメインリストと、
このマシン語サブルーチンのみをロードするという仕組みです。
リストを三分割したおかげで、本作は16KBのMSXでも走りますが、テープ専用です。
モニタでダンプリストを直接入力させず、このような方式を採ったのは、
基本的にダンプリストを掲載していないベーマガゆえの処置でしょう。
この方式はマシン語モニタを用意する必要がないとか、
打ち込みミス由来の「暴走」に対して比較的対処しやすいという利点があるのですが、
OCR技を覚えた今となっては、かえってBASIC部分を入力する手間が増えて面倒でした(おい)。





主な処理をマシン語化しただけあって、動作は高速で操作性もまずまずですが、
当時の投稿作品らしく、アクションゲームとしては淡泊です。
特にジャンプ中に位置調整ができない仕様は、ちょっと厳しいですかね。
それでもマシン語ならではの快速なスクロールと、結構凝ったグラフィックは、
いかにも技術派の投稿作品らしいです。