何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「DUNGEON」





今回ご紹介するのはベーマガ86年9月号掲載のMSX用作品「DUNGEON」です。
製作は菊池純氏で、内容は迷宮脱出型のRPG、
プレイヤーは広大な迷宮に散らばる七つの鍵を集め、脱出を目指すことになります。
迷宮の広さは64x40ブロックと、数字だけ見ればそう広くなさそうなのですが、
マップはプレイヤーの周囲5x5ブロックがピープホール表示されるのみで、
ヒントの少なさ、画面のシンプルさも手伝って、数字以上の広大さを感じさせます。
当てずっぽうに歩いているとすぐ迷いますので、マッピングが攻略の近道。
20年以上前、このプログラムを入力した頃に作ったマップが今でも残ってまして、
今回のプレイでもそのマップのお世話になりました。
当時、方眼紙はCRPGプレイヤーの必需品でした。





RPGなので、モンスターとの戦闘ももれなく盛り込まれています。
本作の戦闘はちょっと変わってまして、カーソルキーの左右を交互に連打すれば
敵にダメージが与えられるという、ハイパーオリンピック式を採用しています。
連打が遅れると大ダメージを喰らうので、戦闘は意外に気が抜けません(笑)
そこでおすすめしたいのがジョイスティック。
本作はジョイスティック操作にも対応してまして、
こちらを使うと連打でカーソルキーを痛める心配をしなくて済むばかりか、
「炎のコマ」の要領で思い切り攻撃できるので、戦闘が格段に楽になります。
今回はエミュ上で走らせた都合上、ジョイパッドで操作したのですが、
やっぱりこの作品はジョイスティックの方が遊びやすいですね。





迷宮を脱出すればゲームクリアで、エンディングデモまで付いてます。
プログラムは150行ほどで、解法を知っていれば30分でクリアできる小品ですが、
探索の面白さ、敵を倒す爽快さ、そして成長させる楽しさもちょっぴり盛り込まれてまして、
なかなか遊べる一本に仕上がっています。


ちなみにこの作品、Mマガに掲載されたこともあります。
不届きなユーザーが自作を騙り本作をMマガに投稿したところ、
Mマガがそれと知らずに掲載してしまったのですが、
ある意味本作の出来の良さを示すエピソードとなっています。


また、この作品に触発された別のユーザーが続編を作ってまして、
後のベーマガに掲載されているのですが、こちらも近々紹介することにいたしましょう。