何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

主寝坂峠に行ってきた




藪が生えたら大変だと、今のうちに廃道峠を巡っている荒井です。
というわけで、前回の関山峠に引き続き、主寝坂峠に行ってきました。
主寝坂峠は金山町と真室川町の間にある峠で、現在は国道13号線のトンネルおよび、
近年できた高規格道路のトンネルで容易に越せる道なのですが、
今回見てきたのは、国道13号線のトンネルができる以前使われていた旧道です。
金山側は車が通れる程度に道が整備されており、現に山菜採りなどで何度か行ったことがあるので、
今回は国土地理院の地形図を頼りに、反対の真室川側から登ってきました。
主寝坂峠の真室川旧道は、荒井が峠巡りを始めた頃から気になっていた道でして、念願の探索となったのでした。


真室川側は全くの廃道で、しかもおそろしく荒廃していて道が分かりづらいという知識は、
「山さ行がねが」さんや「ORRの道路報告書」さんなどのサイトで仕入れていましたので、
かなり気合いを入れて行ったのですが、結論から申しますと、難所こそありますが、意外に歩きやすい道でした。
もしかすると、関山峠仙台側よりも、歩きやすいかもしれません。
今の時期だからか、全行程の8割ははっきりと道跡が残っておりまして、
その部分に限って言えば、道を探すのに苦労はしません。ましてや荒井は徒歩ですから、身軽に移動できたわけです。
ただし、残り2割がある程度の読図術と、素手で急斜面を上り下りする技術がなければ突破できない難所ゆえ、
難廃道の名をほしいままにしているのだと判りました。
具体的には二箇所、登りはじめて間もなく現れる笹藪地帯と、主寝坂隧道付近です。
笹藪地帯は笹藪や倒木のおかげで進みづらい上、現国道建設工事の際に手が加わったのか、
旧道の痕跡が残っていないため道が追えず、地形図を頼りに、残っている道への取り付きを
自分で探す羽目になります。
隧道付近も同様に、峠へ通じる道がいきなり途切れ、隧道付近に下っていく道に変化してしまうため、
地図を読みながら本来の道に出なければなりません。
逆に言えば、地図読みの訓練には格好の峠とも言えるでしょう。


これといっしょに、前回雪で通れなかった上台峠旧道も見てきました。
イザベラ・バードが見ただろう金山の盆地が杉林越しに見えた時は、ちょっと感動しました。
近々県民ケンちゃんで紹介する予定ですので、気長にお待ち下さいませ。
由良峠と三崎峠も、もうちょっと資料がそろい次第、紹介する予定です。
さて、次はいよいよ万世大路あたりでも!


参考リンク:
http://yamaiga.com/road/shunesaka/main.html
 「山さ行がねが 主寝坂峠」 管理人・ヨッキれんさん


http://www.henari1.jp/H-7-002-A.htm
 「ORRの道路報告書 主寝坂峠」 管理人・へなりさん