何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

続・プロトレックMAP-100が出たら即買いするけどな

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 例によってお題と記事はあまり関係なく、山歩きが好きなものだから、カシオのプロトレックが欲しくなることがあります。山形県民であるからには、せっかくだから東根の山形カシオで製造しているモデルがいいとおもったりするんですが、そうなると必然的に最上級モデルあたりしか選びようがなく、高価な上荒井の山歩きには間違いなくオーバースペックなので、だったら買わなくてもいいかという結論に、毎度達するのであります。
 プロトレック。導入するようなことがあったら、とりあえず大森山に登ってみたいもんで(おい)

期せずして毎年恒例杢蔵山に登ってきた2022


GR III。PhotoShop Elementsで縮小


 というわけで杢蔵山に登ってきました。春や秋の方が快適に登れる山ではあるんですが、7月はヤマルリトラノオが期待できるので、今の時期に時間があると登りに行ってしまいます。事実、今日はヤマルリトラノオ目当てか、多めの登山客が入山してました。
 今回は先日新調したザックの様子見も兼ねています。勝手知ったる山で使い方に慣れておいた方が、他の山に行くときにも困らないだろうという腹づもりです。さすが40L。日帰り登山で収納に困ることはもうなさそうですが、その分きれいに機能的にパッキングするのに工夫が必要そうです。あと頻繁に取り出して使いたいデジカメやメモ帳・虫除け等は、ザックとは別にはけごに突っ込んで携行する方が使いやすいことがわかりました。それと40Lのザックは20Lより重いせいなのか、今までと同じペースで歩くとやたらと息が上がります。運動不足と加齢のせいだろとか言うんじゃない(泣)

ヤマルリトラノオ。アンテナ塔の一帯にも生えてます。

 ここ数日の雨のおかげか並行する沢は水が多めで、登山道もところどころ沢のようになってました。いつもならチョロチョロとしか出ていない金杢水も水量豊富に湧いてました。こんなダブダブと流れる金杢水初めて見たぜ。
 荒井の足で山屋の登山口から山頂まで2時間ほど。時間にすればそれほど長くもありませんが、歩いたぞ!という満足感が味わえる山であります。


 いちおうコースタイム。


9:50/登山口-10:02/不動明王碑-10:17/三の滝-10:27/二俣(松倉沢出合)-10:35/水場-10:45/七曲坂-10:58/心臓破りの坂-11:14/杢蔵山荘-11:20/金杢水-11:45-11:57/山頂(小休止)-12:03-12:10/ヤマルリトラノオ群生地(小休止)-12:28/金杢水-12:33-13:51/前杢蔵(昼休憩)-13:54/三角山分岐-14:04/心臓破りの坂-14:13/七曲坂-14:24/水場-14:31/松倉沢出合-14:41 三の滝(小休止)-14:59/不動明王碑-15:14/登山口

水量豊富な金杢水

「けんだま」




 男子だったら一度くらいはけん玉で遊んだことがあるでしょう*1。というわけで本日も打ち終えたMSX用ゲームプログラムのご紹介。Mファン90年12月号より「けんだま」です。
 そのとおり、本作はけん玉遊びシミュレーターです。画面にけん玉が表示されています。こいつを操作して、巧いこと玉をキャッチしてやりましょう。キャッチできれば得点です。制限時間内で高得点を目指しましょう。大皿より中皿、中皿より剣先といった具合に、難易度の高いを載せ方を決めるほど高得点です。最後に成功した回数に応じたボーナス点も加算されるので、連続で成功させるほど好スコアが期待できます。


 やったことがある方ならおわかりでしょう。けん玉は実にフィジカルな遊びです。剣と玉という遊具を扱うことはもちろん、上手に玉を振り回したり受けたりするには、身体のバネを効かせるのが肝心です。本作が優れているのは、そのフィジカルなプレイ感覚。本作は操作に「溜め」や慣性を巧く取り入れることで、キーボード操作ながらリアルなけん玉に近い操作感覚を実現、けん玉「らしさ」をうまく表現しています。玉は溜めの長さに応じたぶんだけ跳ね上がりますし、速さも変わります。受けるときは玉の勢いに合わせてチョンとけん玉を下げてやらないと、受け損ねてしまいます。
 リアルな遊戯をコンピューターゲームに移し替える際、リアルならではのフィジカルなおもしろさをどう再現するかは大きな課題です。 


 飽くまでけん玉を再現しただけなので、認定技に対する判定はありません。また、玉の上に剣を載せるアクションはフィーチャーしていません。「もしかめ」や「日本一周」等の技を決めてもスペシャルボーナスは出ませんし、「飛行機」や「灯台」といった技はできません。このあたりは1画面プログラムゆえの限界でもあるでしょう。むしろ1画面プログラムでこれだけやっていることに目を見張ります。


 ところで山形県長井市は、けん玉でちょっと有名だったりします。市内でけん玉を製造していて、駅前にはけん玉の専門店もあったりします。荒井もそのうち一本買ってみようかしら。

*1:女子も可

Mファン90年11月号の1画面プログラムから

ご存じ「激走LABYRINTH」。今回は別のゲームの紹介です(おい)

 例によってプログラムは毎日入力してはいるのです。動作確認とレビューが追いついていないだけ(泣)。というわけで本日はMファン90年11月号掲載の1画面プログラム4本のご紹介です。
 この号に掲載されたゲームプログラムは全部で9本。そのうち5本は「ザ・リンクス」からすでにダウンロードしてました。半分以上ですから比較的多い数です。同年10月号と11月号では「第4回MSXファンプログラムコンテスト」が開催中でした。「ゲームの真髄」「激走LABYRINTH」「惑星歩兵戦」「THE EARTH」等、見るからにおもしろそうな作品が数揃っていたので、DLしていたのでしょう。というわけで残り4本が30年くらい後回しになってたわけでして(おい)

「LAST LONG」

 1本目「LAST LONG」は、3Dフライト風アクションです。地平線の向こうを目指し、ひたすら飛び続けましょう。自機は燃料を消費して飛んでいます。そのままではどんどん燃料が減り、やがてガス欠になって飛べなくなります。前方から飛んでくる黒い球体を取れば、燃料が若干回復します。飛び続けるには黒い球をできるだけ漏らさず取り続けなければなりません。ガス欠になるまでの飛行距離が得点です。
 自機の挙動によって地平線が傾く表現が、よりフライト感を高めています。ところでこんなふうに飛んでいく場面、どこかで見たおぼえがあるとおもったら、かの「イースII」のオープニングでした。じゃあ、あの黒い物体は黒真珠だな(違)

「ぴろぴ~ろ」

 2本目「ぴろぴ~ろ」は、他とはひと味もふた味も違うバレーボール風2P専用対戦ゲームです。
 画面上に試合の舞台となるコートが表示されています。中央の赤い線を境に左側が1Pのコートで、右側が2P。プレイヤーはそれぞれ自分のコートにボールが落ちないよう、ボールを受け跳ね上げましょう。相手のコートにボールを落とせば得点。先に15ポイント取った方が勝利です。
 しかし画面には1Pと2Pの分身となるマイキャラが表示されていません。それではどうやってボールを打ち返すのか? 画面の下の方で黄色い「車」が往復しています。1Pも2Pもこれを使うのです。


 本作にはマイキャラというものが存在しません。そのかわりボールと車のスピードを制御して、減速させることができます。ボールと車の制御権は、ボールを打ち返すごとに入れ替わります。1Pがボールを制御できる間2Pは車を、同じく1Pが車を制御できる間、2Pはボールの速度を操れます。攻守がめまぐるしく入れ替わり、頭がこんがらがりそうになりながら、互いにフェイントを仕掛け合うという対戦ゲームで、そのアイディアのユニークさと斬新さに脱帽ですが、例によって2人プレイはやってません(汗)。

「けんけんぱー」

 3本目「けんけんぱー」。「けんけんぱ」は、荒井が小学生だった頃、女子がよくやってたものでした。詳しいルールは知らないものの、地面の上に描いた丸の上を、はみ出ないよう跳び跳ねる遊びだ、ということはなんとなく認識しています。
 画面上に丸が続々と表示されます。そのパターンに応じたキーを押し、ひたすら進んでいきましょう。どれだけ続けられたかが得点です。パターンに応じてマイキャラがポーズを取る演出が、「けんけんぱ」っぽくてよいです。
 ググってみたところ、実際の「けんけんぱ」は対戦ゲームでした。丸の上を跳び跳ねるという主要な部分だけを取り出して、1人で遊ぶゲームに仕立てたのが本作です。実質、手本や指示通りにボタンを押すという点で、「けんけんぱ」よりもむしろ旗揚げや音ゲーと似たようなものなのですが、見せ方で違った風味に仕上がっています。

「Green Slime」

 4本目「Green Slime」は今回ご紹介する4本の中でも一推し。緑色のスライムを操り、ゴールを目指すアクションゲームです。
 自機はスライムですので、動きに特徴があります。床を這って移動できるのはもちろん、天井に張り付くこともできます。ジャンプの高さは垂直方向に無制限。これら動きを巧く利用して、床から床へと飛び移り、ゴールを目指します。ゴールするには、床を跳び移るコース取りを考えなければならず、パズルゲームのようなおもしろさがあります。

敵の名はエルファイヤ。そんな車あったっけ(おい)。

 加えて、敵キャラももれなく登場します。動きは単純で読みやすいものの、それゆえに不要に動くとぶつかってやられやすいです。移動したりジャンプしたりする際には、タイミングを計って敵の隙を突くことも必要で、アクションゲームとしてのおもしろさを高めています。プルプルいうスライムのアニメーションもスムーズで凝ってます。よく1画面でこれだけやったよ!

ゴール間近。タイミングを読んで敵の隙を突き、的確なコース取りで移動しよう。

 といった具合に本作は非常に出来がよいです。件のMファンプログラムコンテストにおいて「ほほえましい作品・作者」に贈られる「ちえ熱あっちゃん賞」を獲得。数々の大作力作が居並ぶ中での1画面プログラムの受賞ですから、相当なものです。ついでに作者さんは当時中学2年生。同コンテスト応募者最年少でありました。
 後に作者さんは「SILVER SNAIL」と名を改め、ファンダムで活躍することとなります。

大賞作「惑星歩兵戦」。高速スクロールに目を奪われる双六ゲーム。

 それにしても91年1月号に掲載された同コンテストの結果発表を見ると、参加者の若さに驚かされます。投稿者はもちろん、審査員として参加した読者もあらかた中高生です。当時のホビーパソコン界を支えていたのは、こうしたティーンエイジャーの情熱でした。彼らはコンピューターに親しむ中でみずみずしい感性と創造性を発揮し、あまたの力作や斬新な作品を次々と生み出します。
 やがて彼らが成長し、日本のIT業界を支える人材になったのでありますが、果たして、プログラミングが必修となった現代に、これほどの熱気はあるのでしょうか?

おまけ「ゲームの真髄」「THE EARTH」。どちらも同号掲載の「遊べる」銘品