何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「マクベス」

シェイクスピア読んだことないから
気が向いたら読んでみようかしら

 OCRの調子が良いので、今度は早々に入力が終わりました。というわけで本日はMSXプログラムネタ。ポプコム84年8月号より「マクベス」です。

ゲーム開始。ルールは習うより慣れよ(おい)

 「オセロ」(またはリバーシ)はみなさんご存じのことでしょう。自作プログラム界でもテーブルゲームは人気のジャンルで、「オセロ」も多数作られました。しかし中にはそれでは飽き足らず、さらにひねりをきかせたテーブルゲームを考案するプログラマーも数いました。本作「マクベス」は、そんなオリジナルの対戦型テーブルゲームです。
 作者さん曰く「オセロと碁をミックスしたようなゲーム」。11x11の盤面に、二人のプレイヤーが交互に石を打っていきます。最終的に石の多い方が勝ちなのはオセロと同じですが、石を取ったり増やしたりするルールがまるで違います。

対戦中。変わったルールに手こずらされる。

 基本、3x3の区画を三つ以上占領することで、石が増えます。また、相手の石の周囲を3つ自分の石で取り囲むと、相手の石を取ることができます。このルールに従って、どんどん石を取ったり取られたりしていきます。石が増殖するのが「オセロ」にはないプレイ感覚ですな。
 もちろん題名は『オセロ』のもじり。同じシェイクスピアの作品から名前を拝借しています。
 グラフィックは少々粗いものの、ゲーム自体はよくできてます。人間同士の対戦はもちろん、なんと対COM対戦も可能。ぼっちゲーマーにうれしい仕様です(おい)。リストは3ページ程度と長からず短すぎず。この規模できっちり思考ルーチンを搭載したのが見事です。

MSXで動かす細工のため、入力やバグ採りはやや面倒だったぜ。

 本作は少々変わった形式で公開されています。それというのもPC-6001シリーズとMSXの両対応を謳っているのです。
 元はPC-6001/MkII/6601用のゲームで、誌面に掲載されているのもP6用のリストです。そこにMSX用修正リストを上書きすることで、MSXでも動かせるようにしています。
 修正部分は、主にグラフィック表示処理をMSX向けに書き直すものです。グラフィックの粗さはこの特殊な形式ゆえかもしれません。
 ホビーパソコンが林立した当時、同じゲームを他の機種でも遊べるようにするためには、「移植」という作業が必要でした。特に表示命令や音楽再生命令は機種ごとの差が激しかったので、修正が不可欠でした。


 なお、この特殊な形態のせいか、リストにはバグが散見されます。修正情報もないようなので、適当に直してみました。どうぞご参考に。

修正法。表示周りのミスをいくつか直してみた。