何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

西風蕃山に登ってきた

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西風と書いて「ならい」と読む。カッコイイですな。

GR III。Photoshop Elementsで縮小


 この時期、山形は天気の優れない日が続きますが、奥羽山脈を越えた宮城はそれなりに晴れてることも多いです。というわけで天気がいいところの山にでも登ろうということで、先日、蕃山(ばんざん)に行ってきました。
 蕃山は宮城は仙台市近郊、栗生(くりゅう)にある小山です。というか西道路のすぐ南(おい)。西道路は仙台市街地に往来する際それこそ何度も通っているのですが、そこに山があると知ったのは数年前のことでした。山があれば登りたくなるのは山野郎の性です。

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山岸コース入り口。ビオトープのところから登ってきます。

 今回は愛子の生協近くから登っていくコース、通称山岸コースを選びましたが、取り付きを探すのに少し手こずりました。低山の常で、蕃山には様々な登山道があるばかりか、地形図にも電子国土にも登山道がろくろく載っていません。頼みはヤマケイの分県登山ガイド(おい)。それらしいところに行ってみるとさいわい地元の登山客の方がいて、ここが登山口ですよと教えてもらうことができました。ご教示どうもありがとうございました。


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 地形図に道の表記はありませんが、踏み跡自体は非常にはっきりしています。登山口付近には何台も車が停まっていて、人気の山であるらしいことがうかがえます。分岐も多いものの、とりあえず高いところに行く方を選びながら登っていったら、山頂に至るルートに出ることができました。

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分岐の案内標識。蕃山のコースは多岐。低山には低山の怖さがある。

 地形図は全ての登山道を網羅しておらず、標識のない分岐もいくつかあります。登るときは何となく登る方を選んでいけばよいのですが、同じところに下るとなると、どこで分岐するかをしっかり覚えておかなければ迷いそうでした。
 紅葉はすっかり里の方まで下っていました。赤く色づいた木もあれば、すっかり葉っぱを落とした木もあります。その分見通しも良いので、まずまず楽しい道中です。

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西風蕃山山頂付近の様子。標高372.5m。風でけっこう寒かった。

 かくて40分ほどの歩きで西風蕃山(ならいばんざん)に到着。蕃山には西から蛇台蕃山(じゃだいばんざん)、西風蕃山、蕃山と三つのピークがあります。その中で一番高いのがここ西風蕃山です。山頂には三角点の他、アンテナ塔が2基立っており、このへんが最高地点であるとうかがえました。
 できればここからさらに東に足を延ばし、眺めが良いという蕃山・開山堂まで行ってみる予定だったのですが、この時点でぼちぼち雲行きが怪しくなってきました。「西風」の名のとおり、山頂付近には奥羽山脈の方からびゅうびゅうと冷たい風が吹き付けます。おまけにぱらぱらと小雨も落ちてきたので、余裕のあるうちに下山を決定。目的地にはたどり着けなかったものの、一応最高地点を踏んだから今回はこれでよしとしましょう。

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見晴台からの光景。山はこんなにも街に近い。

 途中にある見晴台からは、ふもとに広がる下愛子や栗生の街並みがよく見えます。すぐ足元は西道路なので、絶えず車の音も聞こえます。奥にあるはずの泉ヶ岳は真っ白い霧の中で、すそ野がわずかに見えるだけです。奥羽山脈も真っ白い霧の中。そりゃあんなところから吹いてくる風は冷たいに決まっています。
 帰りは途中で分岐して、見晴らしコースを下りてきます。蕃山は「自分好みのコースを見つける面白さがある」と評されるほど、様々なコースがあり、仙台の山愛好家格好のハイキングコースとして親しまれているようです。山形で言うならさしづめ千歳山や富神山・大岡山といったところ。今度は蕃山の開山堂はもちろん、萱ヶ先山あたりにも足を延ばしてみたいものです。


 その後茂庭経由で国道286号線に出て、笹谷トンネルで山形に戻ってきました。峠に近づくほど天気は崩れ、高速道路のすぐ上の旧道や大関山のあたりは真っ白になっていました。冬はすぐそこまで来ています。

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近所なので寄ってきたところ。仙台店開店おめでとうございます。