GR III。PhotoShop Elementsで縮小
というわけで蕃山に登ってきました。蕃山は仙台市近郊の愛子にある小山です。登頂目指して去年の秋に一度行っているのですが、そのときは西風蕃山に到達した時点で微妙に天気が悪くなり、途中で退散しています。そのときの無念が胸に残っていて、再来を誓っていたのでありました。
今回も前回同様、山岸コースを登っていきます。ビオトープから杉林を抜け、高い方を目指して登ることしばらく、前回の最終到達地点である西風蕃山に到着。ここから目的地である開山堂を目指します。
蕃山には低山ならではの道のわからなさがあります。地形図に登山道が載っていないばかりか、方々から道が通じているものだから分岐が多く、どこを歩けばいいのか迷いそうです。西風蕃山から開山堂に向かう場合、三角点から南の無線中継所の脇をかすめる感じで道が続いています。
西風蕃山から開山堂までは、平坦な尾根道が続きます。あたりの木々は冬枯れで、すっかり見通しがよくなっています。栗生や愛子の街並みは手に取るように間近ですし、ところどころにある眺めのいいところからは、仙台市中心部や向こうの仙台湾が望めます。12月に入ったものの天気は至って穏やか。北には船形連峰や泉ヶ岳がくっきりと見え、その右側には栗駒山。雲がちで寒風吹きすさんだ前回とはえらい違いです。
楽しい尾根歩きの末、開山堂に到着。西風蕃山からは1キロほどの距離です。開山堂は仙台藩とゆかりの深い高僧、雲居禅師を祀るお堂で、ここをもって蕃山の山頂と見なされています。お堂の前は簡素なベンチを備えた休憩スペースで、名取方面の眺めがよいです。仙台平野の向こうには太平洋が広がり、名取川の河口も見えました。
ベンチに腰掛けてさいちさんのあんこサンドを平らげた後、下山開始。登山道はところどころやけに滑りやすかったりぬかるむところがあり、低山だからと気が抜けません。いちどきは滑って転んでこないだ買ったばかりのモンベルの山シャツが泥んこになりました(泣)。今回は色気を出して他のコースに立ち入ることもなく素直に来た道を引き返し、迷わず戻ってきたのでありました。
雪が積もる前になんとか一年越しの心残りを果たし、すっきりとした気持ちで新年を迎えられそうですが、やはりルート豊富な蕃山、他のコースも気になります。蛇台蕃山や大梅寺にはまだ足を運んでませんし、萱ヶ先山を経て太白山に登ることもできるようです。冬だろうと雪や疫病が落ち着いていれば隙を見てまた登りに行きたいもので(おい)。