そして「メタルギア」に先駆けること3年。我らがMSXにも「元祖ステルスゲーム」が出現していました(おい)。今回ご紹介するのは例によって「アクションゲーム38」収録作品から。「バンク・パニック」です。
ここがよくできているんですが、通常この手のゲームでは「接触」するとミスになるものです。ところが本作では「接触」するのではなく、パトカーから見える範囲に近づくとミスになります。ですのでプレイヤーはパトカーから逃げるのみならず、その目に付かないよう、建物の陰や入り口に身を潜めながら行動しなければなりません。このゲームシステムがまさにステルスゲームそのもので、本作を単なる追いかけゲームとはひと味異なるものにしています。
それと銀行の軒数が多すぎて、中だるみを感じることも。キャラが小さくてチマチマしたり、操作性があまり良くないのもいただけないところです。銀行の数を減らしてその分キャラクターを大きくすれば、もっと感触が良くなるんでないかとおもいました*2。
ゲーム自体が荒削りなのは、飽くまでアイディアをラフスケッチしたようなゲームだから。問題は残るものの、やはりアイディアとその実装がよくできているので、今なお感心させられます。