何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「PLANET EARTH」




 またMSX用プログラムを一本打ち終わったのでご紹介。今回紹介するのは前回の「BOMBROBO-R」同様、「月刊マイコン」掲載「PLANET EARTH」です。
 掲載号は1985年5月号。ちょうど「グラディウス」が世に出る直前に発表されました。内容はその「グラディウス」以前の代表的STGスクランブル」を強く意識しただろう横スクロールSTG。作者さんは「ゼビウスを作るつもりがスクランブルもどきになった」と言ってますが、まぁ、実際のところは「スーパーコブラ」を作ろうとしたんだと思います。






 「ベーマガ」と異なり「マイコン」にはマシン語のダンプリストが載ることもしばしばでした。本作はBASICのメインリストと長大なマシン語リスト2本からなります。そのおかげもあって動作速度や操作性はまずまず。もちろんオールBASICのSTGとは比べものにならない快速動作です。攻撃ヘリ「フライング・クルセイダー」を操り、最終面・エリア8に控える暴走コンピューターDEMOS-2001を破壊するのが目的です。





 フライング・クルセイダーには対空砲と対地ミサイルが搭載されており、空中物と地上物の撃ち分けが必要です。
このあたりは「ゼビウスを作るつもりが」の名残でしょうか。
 一見の見た目こそ地味ですが、このゲームの特に優れているのはそのステージ構成。グラフィックであんまり変化を付けられないせいか、出現する敵のパターンや地形でゲームに変化を付けています。このパターンがバリエーション豊かでテンポが良く、遊んでいて飽きません。
 移動が8ドット単位だったり、弾の連射が利かないのは玉に瑕ですが、敵の出現パターンがそれに合わせて作られているので、そんなに大きなストレスにはなりません。
 「ザコ戦がつまらないSTGは面白くない。面白いSTGは敵との応酬そのものが面白い。」というのは荒井の持論ですが、まさにそれを良い意味で再認識させられました。







 いかにも当時らしいフォントやデモ、効果音、雰囲気抜群のネームエントリーに至るまで、まさに古き良き時代の良作STG
 発表された場所がマイナーすぎて知名度こそほとんどないものの、これは入力して損のない作品だと言えましょう。
 最後になりましたが、リストを提供してくださった村上様にこの場を借りてお礼申しあげます。