何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

笹立隧道と加茂隧道復活希望

帝国データバンク山形支店、東京商工リサーチ山形支店によると、鶴岡市湯野浜の温泉旅館「湯の浜ビュー海のホテル」を運営する松江屋湯野浜ビューホテル(鶴岡市、小林伸子社長)は7日までに債務整理を弁護士に一任する内容の張り紙を出し、事業を停止した。負債は約10億6000万円に上る見込み。  1956(昭和31)年に松江荘の屋号で創業、77年に法人化した。「海のホテル」は湯野浜海岸の国道112号沿いに位置し、旅行代理店からの受注を主体に2003年8月期の売上高は3億2800万円に上った。その後は、旅行者の伸び悩みで収入が落ち、さらに受注単価の下落で収益が低下。経費削減に努めながら、しのいできたが、昨年暮れごろから集客の落ち込みが拡大し、回復のめどが立たず、事業継続を断念した。

山形でも古い歴史のある温泉地、
湯野浜の温泉ホテルがつぶれたというお話。


湯布院温泉や内牧温泉、郡上八幡、山形では銀山などなど、
元気のある観光地は、なんと言っても町歩きの面白さ、
町の生活や歴史に身近に触れられる面白さを大きな売りとしています。


その点、湯野浜は温泉や日本海を臨む雄大な景観はもちろん、
温泉神社や尾巻稲荷、庄内交通湯野浜線跡、笹立新道跡、
少し足を伸ばして善宝寺、加茂水族館などなど、
見所や町歩きがぐっと面白くなる素材がたくさん転がっているのに、
それを生かし切れていないのが残念で仕方がありません。
湯巡り町巡りが面白くなるような仕掛けをほんの少し用意するだけでも、
見違えるようになると思うのですが...
あとは気の利いた軽食やみやげを扱う店が二、三軒あれば申し分なし。


古くから交通の便が悪かった湯野浜にとって、
道の整備は温泉の集客問題と密接に関わってました。
それが巡り巡って温泉街の衰退を招いたという側面もあるのですが、
だからこそ今一度、「歩いて廻る」ことに立ち返るべきなのかもしれません。
なんかんだで人が活気を感じるのは、
生身の人間がわいわいがやがや集まる風景なんですよね。