何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

日東ベスト総合文化祭に行ってきた2022

戻ってきたぜ総合文化祭

 というわけで11月3日の恒例行事、寒河江の業務用加工食品会社・日東ベストさんの総合文化祭に行ってきました。同社の高級冷食が格安で買えたり食べられるということで西村山界隈ではよく知られた同イベント、ここ2年は疫病のため開催が見送られていました。それがウィズコロナということか、今年は3年ぶりに開催されることとなりました。山形工場の火事は心配したぜ。
 荒井は中止前最後となった2019年に行けなかったため、かれこれ4年ぶり。再開されるというのなら当然見に行ったのでありました。

物販コーナーまでは右側通行。随所で感染症対策が講じられていた。

 例によって会場から離れたところの駐車場に車を置いて、そこからシャトルバスで寒河江の本社に向かいます。到着は10時前。本社前にはすでにお目当ての品を抱えて会場を出てきた来場者の姿も見かけます。感染症対策として、来場者はもれなく体温チェックと手指の除菌後、バスに乗り込みます。
 今回は新型感染症の流行が落ち着いていないからか、人気の有料試食や食堂もみじ亭といった飲食企画はなし。茶席や料理教室といった長時間の対面をともなう企画もありません。
 有料試食と並んで大人気の物販は、品数を絞っているようでした。そのためか来客数も落ち着いているかんじです。コンビーフとかリニューアルされたクレープとか買いたかったんだけど売ってなかったぜ(泣)

食文化展より。
咀嚼力に応じた食品を並べてみると違いや共通点が見えておもしろい。

 しかし荒井のお目当ては試食や物販だけではありません。文化展示がなかなかおもしろいのです。今年の食文化展は「かたさ調整食の世界」。同社が力を入れている介護食品に関する展示でした。
 日東ベストさんの介護食品は、食べてみるとなかなか驚きます。見た目ふつうに調理した肉や魚と大きく変わりないのに非常に柔らかかったり、ムースみたいな見た目と食感なのに味は一緒と、健康な人間でもちょっと試してみたくなるものが揃ってます。日東ベストさんにはぜひとも「喉につっかえて死なない餅」を開発していただきたいものです(おい)。

作品展とトンカチパター。トンカチだけにインパクト抜群。

 作品展では、書画や写真、生け花、手芸・工芸作品等々、社員の方々がこしらえた作品が見られます。定番の作品が並ぶ中、何か変わったものがぽっと展示されてたりするので、毎回目が離せません。今回特にインパクトがあったのは、壊れたトンカチを再生したゴルフ用パターと社長自ら描いたコンビーフの絵。だから作品展は毎回楽しみにしてしまうのです。


 規模を縮小してのものではあったものの、3年ぶりに再開されたことが何よりうれしい限りです。久々に見に行けたので大いに満足。来年は有料試食や対面コーナーも復活して、以前同様賑やかに開催されることを願ってやみません。

クイズラリー。いちおう全問正解して景品いただけました。

北石橋に行ってきた

まずここまで来るのがけっこうたいへんです。

GR III。PhotoShop Elementsで縮小


 というわけでこないだ、かねてからの懸案だった北石橋(きたしゃっきょう)に行ってきました。
 北石橋は二口渓谷にある奇勝です。二口屈指の奇景として知られていますが、大東岳*1の山深いところにあるため、おいそれと見に行くことができません。
 先日東岳に登った際は、標高1000m近辺の紅葉が盛りでした。あれから一週間以上経ってそろそろ谷が見頃になるんでないかということで、やはりよく晴れた十月の末日居ても立ってもいられなくなり、毎度おなじみ二口峠に足を運んだのでありましたとさ。

駒止の滝。比較的行きやすくて見応えあるのでオススメです。

 北石橋に行くルートはいくつかあります。今回は現在最も容易であろう*2、大東岳裏コースを経由するルートを歩いてきました。裏コースはこないだ下見済みですから(他に比べて)不安が少ないです。朝の9時前に本小屋の登山口を出発し、前回素通りした駒止の滝や裏磐司など見物しつつ、数々の難所を乗り越え、11時前に北石橋分岐に到着。ここから樋の沢小屋に向かう道を離れ、いよいよ北石橋へと向かいます。途中鉛筆を落とすこともなかったぜ(おい)

大行沢を渡る。沢歩きしても楽しいだろうな。

 分岐するとさっそく大行沢を渡ります。橋の類いはなく、渡渉しなければなりません。さいわいナメ沢で水量も少なく、浅いところを選べばただのトレッキングシューズでも問題なく渡れました。
 ナメ沢は二口の特徴とも呼べる渓相です。特に大行沢は「天国のナメ」とも称される沢登りの名所でもあります。対岸の森の紅葉は最高潮。これはいい時期に来たぜとどんどん進んでいきます。
 ちょっとした急登を乗り越え平場を進むと、やがて急な下り道が現れます。ここを下りきった谷底に、目指す北石橋がありました*3

北石橋。まさに二口山塊の最深部といったおもむき。

 北石橋とはその名のとおり、橋のようになった大岩です。大岩の真ん中に穴が開き、そこを滝が流れてます。二口山塊の山奥にこんな大岩があったのかと呆気にとられるほど大きく、橋というより洞門といった方がぴったりきます。穴の大きさは目測高さ5メートルほど。大人が余裕でくぐれます。現物を目の前にするとその存在感と迫力にただただデケぇデケぇと圧倒されるばかりで、それ以外の言葉が出てきません(語彙力)。
 晩秋を目前とした時期、紅葉した木々が周りを彩ります。雪解け後や新緑の時期も見事なことでしょう。





 念願の北石橋をまぶたに収めたところで、登山口に向けて来た道を引き返します。今回は復路も裏コースを歩くため、帰りも気が抜けません。こわごわとおどけ坂や滑床沢を越え、ケヤキ沢を渡り京渕沢まで戻ってきたところで一安心。裏磐司展望台のベンチに腰掛け昼休憩にした後、無事本小屋の登山口に帰還したのでありました。

この日の紅葉。「最高ですね!」「まったく!」

 あたりの森は先日よりも紅葉が深まり、赤や黄色が鮮やかに色づいています。そういえば往路でわくわくしながら歩いていると、後ろから来たトレイルランナーが「最高ですね!」とあいさつしながら荒井を追い抜いていきました。そんな言葉があいさつになるほど、この日は最高の天気と最高の紅葉に恵まれたのです。

北石橋を正面から望む。季節や道を変えてまた行きたいぜ。

 北石橋も、二口峠に出入りするようになって以来、永らく気になっていた場所でした。ところが当初は自分がこんな山奥に行けるだろうか、行くことなんてできるんだろうかと全く自信がありませんでした。それから周囲の山々に登ったり、下見をしたりと、着々と行動を重ねた結果、今や十分行けるという確信を得るに至り、とうとう憧れの地にたどり着くことができました。

おどけ坂付近から見る三方倉山。家に帰るまでが山歩きです。

 しかし二口山塊をすっかり知ったという実感はいまだ全くありません。他の道はどうだろうとか、別の季節に行ってみたらどうだろうとか、歩けば歩くほど、次々に新しい興味が湧いてきます。やはり磐司磐三郞にはまだまだ遠く及びませんな。


 例によってコースタイム。ピークこそ目指しませんが、歩くなら相応の山装備が必要です。


8:55/本小屋登山口-9:13-25/駒止の滝-9:40/雨滝-9:54-10:03/裏磐司展望台-10:07/京渕沢-10:19/ケヤキ沢-10:28/滑床沢-10:32/おどげ坂-10:50/北石橋分岐-11:13/姥楢-11:24-11:49/北石橋-12:00/姥楢-12:19/北石橋分岐-12:41/滑床沢-12:50/ケヤキ沢-13:01/京渕沢-13:07-13:42/裏磐司展望台-13:52-55/雨滝-14:10/駒止の滝-14:35/本小屋登山口

いつもの締め。アップルパイジェラートうまいぜ

*1:厳密には糸岳付近を原頭とする沢筋

*2:石橋峠は廃道で、望洋平からのルートは整備が行き届いておらず危険という噂

*3:あっさり書いてるが、登山口からここまで二時間半かかったぜ。

「CRACKS」




 90年代初頭には「テトリス」に端を発する「落ちゲー」のブームがあり、市販ソフトでも自作ソフトでも様々なフォロワーが登場しました。それは当ブログでも何度か触れたとおりでありますが、今回ご紹介する「CRACKS」(Mファン91/5)も、そんなブームのただ中に生まれた作品であります。
 題名はおそらく「KLAX」のシャレでしょう。しかし内容は全く違います。
 画面上からパネルが流れてきます。三つ以上並べてひたすら消していきましょう。縦横斜め、並べる向きはどれでもかまいません。ブロックを並べきれず、フィールドの下にはみ出てしまうとゲームオーバー。高得点を目指しましょう。パネルにはヒビが入ってます。ルール上は何の意味もありませんが、ヒビがあるからタイトルがcracksというわけですな。
 本作の特殊なルールは、パネルはすでにパネルのあるところしか移動できないことです。パネルのないところについた時点で固着します。ですので動かせる範囲は極めて狭いです。この範囲内でどうにかしろというのが本作の骨子でありますが、操作性があまり良くないので、狙い通りにパネルを誘導して配置するのはなかなか骨です。


 落ちゲーとしては可もなく不可もなく。当時様々に登場しては消えていったフォロワーのひとつというかんじです(おい)

次はストーブいつ出すかチキンレースだ

 きのううちに帰ってからようやく扇風機を片付けました。今年新しいのを買ったので、去年まで使ってた東芝のとは分解方法が全然違います。新しいのの方が組みやすいんですが、やたら箱に入れづらくて手こずったところで今日のネタはこのへんでおわります(おい)

混雑はそのうち解消するだろう

www.yamagata-np.jp


 かねてから建設中だった東北中央自動車道の未通区間が開通し、新庄から直接首都圏まで行けるようになったというお話。というわけでさっそく件の東根以北の無料区間を走ってきました。
 荒井同様、開通を記念して走りに来た車が多く、インターの合流部はどこもかしこ渋滞してました。本線上で列が止まることもしばしば(汗)。注目度は高いようです。


「オイルショック'91」




 1991年は湾岸戦争が勃発した年でした。その映像はテレビでしばしば放送され、日本の中高生にも多かれ少なかれ衝撃を与えたものです。それは当然、自作プログラムにも影響を与えました。そんなわけで湾岸戦争の映像に着想を得たゲームがいくつか掲載されたものです。本日紹介する「オイルショック'91」は、そんな湾岸戦争を題材とした作品です。
 当時によく見た映像に、原油まみれになった海鳥というのがありました。油田への攻撃で原油が海に流出し環境に甚大な被害を与えていると説明され、イラクの非道さを象徴する映像として盛んに取り上げられたものですが、それはさておき本作は海鳥を助けるゲームです。

なんとか流出を食い止める。早いほど高得点だ。

 画面左のパイプから海に原油が漏れ出しています。黙っていると油がどんどん流出して海が汚れ、しまいには海鳥が油まみれになってしまいます。そうなる前にパイプラインを破壊し、流出を止めましょう。パイプを壊すには爆撃機を操り、爆弾を落としてやります。爆撃機の挙動にはクセがあります。基本左右に往復するだけで、任意に旋回ができません。そのかわり進行方向に対する加減速ができるので、これでタイミングが計れます。

阻止失敗。面が進むほど海の幅が狭くなって難しくなります。

 先述したとおり、各面にはタイムリミットがあります。海がすっかり汚染されるとゲームオーバー。ゆっくりと狙いをつけていたらとても間に合いません。狙い通りに投下するには慣れが必要です。それでも練習すれば巧く操れそうな感触が得られるのがニクいです。
 作者さんは本作について、湾岸情勢をみんなに理解してもらおうと作ったというのは建前で、ゲームのアイディアがなかったからこういうゲームを作ったとコメントしています。現在もMファンがあったなら、現在の世界情勢を背景にどんなゲームが投稿されてたことでしょう。