そのむかし新聞記者さんが取材する現場に居合わせたことがありました。興味半分に様子を見ていると、相手に次々に質問を繰り出し、話を聞き出していました。
後年、また別のところでテレビ局の取材に居合わせ、荒井がインタビューされる機会がありました。訊かれたのは荒井がちょいちょいご飯を食べに行っているお店について。微に入り細をうがつ質問に少々辟易しつつ、そういや普段こんなことあんまりかんがえもしなかったなと、あれこれかんがえをまとめつつ答えたのでありました。
後日、また別の場所で、こんなことを言われたことがあります。「荒井君は文章を書くのがうまい。記者にでもなってはいかが。」
しかし荒井に言わせてみれば、多少作文ができる程度では記者の仕事なんか務まりません。記者に最も必要な資質。それは質問の上手さです。