何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「テニスゲーム」

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 これまでたびたび紹介してきた「アクションゲーム38」掲載作品も、これで最後となりました。38番目の作品は「テニスゲーム」です。
 テニスと言っても相手と打ち合うゲームではありません。ラケットを動かしボールを取りこぼさないよう、壁相手にひたすら球を打ち返すというゲームです。自作「マイコンゲーム」定番中の定番、古典中の古典とも言うべきやつですな*1。テニスよりむしろ「スカッシュゲーム」とでも呼ぶべきか。
 今やるとやはり単純さは否めませんが、作りはまずまず悪くありません。本作も前に紹介した「ブロック攻撃」ゲーム同様、ミートポイントによって球の跳ね返る方向をきっちり変えています。キャラクターはスプライト使用。ですので動きもドット単位でスムーズです。ラケットが小さいので打ち返すのはちょっと難しいですが、それはご愛敬(泣)。ラリーを続けるには球の行く先を読むのが必須です。


 プログラム上では、スプライト割り込みの使い方が見どころです。本作では球とラケットの衝突判定をスプライト割り込みでやっています。衝突したら打ち返し処理に飛ぶのですが、このとき一時的にスプライト衝突検出をオフにして、誤動作を防いでいるのが勘所です。地味ながら、ゲームとして押さえるべき点はきっちり押さえてある作品です。


 これは他の「アクションゲーム38」作品にも言えます。収録作はどれも簡素で最小限ながら、ルールやゲームシステムなど、ゲームとして外せない要点はきちんと押さえてあり、しっかり遊べるようにできているのです。「山椒は小粒でぴりりと辛い」。そんな文句がおもいうかびますが、全体的に印刷の質が悪く*2OCRとの相性があんまり良くないのは大変だったぜ(おい)。


 さて、これで「アクションゲーム38」収録作はすべて入力したぞとおもいきや、改めて数えてみたらいただいたリストが1本足りず、まだ入力してない作品が残ってることに気づきました。コンプリートできてねぇ(泣)

*1:すがやみつる先生の「あらしのテニスゲーム」が代表的な作品でしょう。

*2:出版元のアスキーも印刷の質が悪いことは承知していたようで、印字カスレに起因する文字の読みづらさを詫びる文章が、当時のMマガに掲載されていました。