何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

行った店はどこも旨かったが。

 「買わずに後悔するより買って後悔しろ」は荒井の格率のひとつでありますが、もちろん買って後悔したものもいくつかあります。最近ではそれが「ランチパスポート」でした。
 ランチパスポートというのは、食堂のクーポンを詰め合わせにした食べ歩きガイド本です。通称「ランパス」。参加店に持っていけば通常1000円前後のランチメニューが540円で食べられるというもので、1冊1000円くらい。全国的に出ていますが、たいがい胴元と契約する形で、地元コミュニティ誌なんかを手掛けている出版社や印刷会社が作ってます。山形でも発売されると数日とせず売り切れるというくらい人気がありまして、これまで何回もシリーズを重ねています。


 後悔したのは、お店のサービスが悪かったからとか、内容がお粗末だったからとかいうものではありません。もっぱら自分の問題、単に活用できないことがわかっていながら買ってしまったからです。そのコンセプトには前から興味があったので一回使ってみようかなと手を出したのですが、買った瞬間「しまった!」と思いました(おい)。


 対象店舗が近くにたくさんあるとか、外回りの仕事で日頃から外食が多いという人なら、間違いなく有効活用できます。しかし荒井の場合、近くに対象店がなく、盛んに外食に行けるわけでもないので、使える機会がまず限られていました。全部で80ほどの店が参加していて、それぞれの店で3回づつ使えるので、都合約240回分利用できるのですが、3ヶ月ほどの有効期間内で荒井が使えたのはたったの数回だけでした。なるべく利用しようとがんばったにもかかわらず。
 さらに多くの店で出しているのはランパス用の限定ランチです。数に限りがあるから*1、確実に食べるためにはどうしても開店時間を狙って行くことになります。ランチタイム中ならいつでも確実に使えるというものではなく、ありつくにはそれなりの労力が必要です。
 ただでさえ利用できる機会が少なかった上、十分活用するにはあれこれ制約が多かったため、案の定というか、気ままに動き回るのが好きな荒井には、扱いづらいものでした。
 近くに対象店がない。盛んに外食に行けるでもない。さらに好きなときに確実に使えるとは限らない。これは自分には使いこなせないなぁと感じ、以降手を出すのはやめました。


 クーポンを使いながら自由にお得に食べ廻るというのが本来の使い途なのでしょうが、荒井の場合、クーポンを使うために制約を設けながら掲載店に行くという有様で、本末転倒なことになってしまいました。


 元を取ろうとする行為は、意外と不毛です。

*1:しかも競争率が高い。開店とほぼ同時に店に入ったのに、ランパス利用客が10人くらいすでにいるということもザラでした。