ここしばらく打ち込みネタがなかったのは何も入力していなかったのではなく、ぼちぼち入力したプログラムがたまっていたものの、動作確認が後回しになっていただけでした(おい)。
そういうわけで久々に紹介するのはまたMSXファンの1画面プログラム「Math-Panic」です。掲載は88年6月号、荒井が買った最初のMファンだったりして(訊いてない)。
題名の「Math」とは「Mathematics」、つまり数学のこと。そのとおりこのゲームは計算を採り入れたアクションゲームです。画面内に散らばっている数字ブロックを押して足し合わせると、数字は和に変わります。10になった場合は「0」になります。画面上には敵キャラDACがうろついてまして、自機ARGがこれにぶつかるとアウトです。
通常のゲームなら「0」になるとブロックが消滅して得点というところですが、このゲームはさにあらず。0になったブロックをDACに喰わせることで始めて得点が入ります。DACは避けるべき敵キャラながら、同時に誘導すべき得点源でもあるのです。
「ブロックを押す」「10になるよう計算する」「敵を避ける」「敵を引きつける」。
これらアクションはそれぞれ非常に単純なもので、単体ならやすやすこなせることでしょう。ところがこのアクションを同時にやらせるのがこのゲームの巧いところ。ルールの組み立て方がこなれてるなぁと思ったら、作者さんは同じ号に掲載された1画面プログラムの名作「MAZE BATTLE」と同じ人。派手さこそないものの、示唆に富む作品です。