何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「BOMB ROBO-R」




今回は少々珍しいプログラムのご紹介。
月刊マイコン1986年号12月号掲載のアクションゲーム「BOMB ROBO-R」です。
「マイコン」は電波新聞社より刊行されていたパソコン雑誌です。
ベーマガの姉妹誌的な存在で、記事は少々高度なコンピューター技術の話題が中心。
ゲームやBASICの話題に飽き足りない、ベーマガより若干高い年齢層を対象としていました。
しかしベーマガの圧倒的な人気と知名度と比べいまいち地味な存在です。





その「マイコン」にもプログラムコーナーがありまして、
数は少ないながらも、いくつかゲームプログラムが掲載されていました。
時にベーマガには決して載らないマシン語ダンプリストを含む
プログラムが掲載されることもあり、そこがベーマガとの違いともなっています。
さておき本作「BOMB ROBO-R」はそんな「マイコン」誌掲載のプログラム。
自機を操り幽霊を避けつつ、画面内の墓石を全て爆破すればクリア。
爆弾は攻撃や壁の破壊にも使えますが、爆風に巻き込まれると自分もやられてしまいます。
壁の壊し方や墓石を壊す順序を考えるのはもちろん
うまく幽霊を誘き寄せるキー捌きのテクニックも必要です。
けっこうシビアな誘き寄せが必要な割に、操作性や画面の広さの問題で、
敵がかわしづらいのが難点です。
内容は当時らしいオーソドックスな固定画面パズルアクションゲームですので、
可もなく不可もなくといったところでしょうか。
リストの短さとわかりやすさ、面改造のしやすさはグー。





このゲームがちょっと変わっているのは、スプライトの使い方。
通常MSXのこの手のゲームは、BG表示にPCGを使うものなんですが、
本作ではどういうわけか、墓石をスプライトで描画しています。
ですので幽霊が横一列に並んだりすると、水平方向表示制限に引っかかって、
墓石が消えてしまう怪現象が起こります。
PCGを使わなかった理由は不明ですが、動作速度や
表示のやりやすさ等を考慮したのでしょう。