何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

8192階分飛び跳ねられます




某所でたまたま「投稿プログラムにおけるステージデータ格納法」
みたいな話をした関係でなぜかこのゲームの話題が出てきたもんで、
気になって入力してしまった次第。
MSX・FAN読者の間では有名なジャンプアクションゲーム、
NAGI-P SOFTさんの「8192階建ての塔」(90/4)です。


昔の投稿プログラムでは面データの圧縮というのは重要な技術で、
これができるとできないとでは、ゲームのボリュームや入力しやすさに
大きな違いが出るというものでした。
本作ではMSXのRND関数が疑似乱数であること、
つまり一見バラバラであっても、毎回同じ順番で同じ数が出てくることを利用して、
プレイする度に同じ地形が出てくる仕組みになっています。
疑似乱数を利用して同じステージを作成することで、
面データを省くという手法は、当時の自作PCプログラムでは
割とよく見かけるものでした。


ところで、毎回違った数が欲しい場合は、RND関数初期化の際に、
毎回異なった引数を与え、乱数系列を変えてやるのが一般的でした。
MSXユーザーおなじみ、R=RND(-TIME)というやつですな。


さておき、ゲーム自体はシンプルなワンキーアクションゲーム。
マイキャラを適当なタイミングでジャンプさせ、
奈落の底に落ちないよう足場を飛び移りながら上の階に上っていきます。
ジャンプの高さはキーを押している「溜め」の長さで決まるのですが、
長く押し続けていると溜めがリセットされ、ジャンプ力が落ちます。
さらにマイキャラは自動で左右に往復し、プレイヤーが動かせないのが味噌。
プレイヤーにはマイキャラの位置を見極めながら、
適切なタイミングと高さでジャンプする技が求められるというわけです。
素敵に面白いというほどではありませんが、
やられる度に悔しくて、ついつい何度も遊んでしまうスルメのような作品です。
題名の「8192」とは、どうやら階数が変数の限界を突破して
Overflowを起こす数らしいのですが、果たして本当なのかしら荒井でした。