何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

温海に行ってきた




たまたま鶴岡で気になる展覧会をやっていたので見てくるついで、
拙サイトのネタ書きの調べもののため、温海に行ってきました。






気になる展覧会というのは、
鶴岡市中心部の致道博物館で開かれている古地図の展覧会です。
古地図は当時の道について知る格好の史料ですので、
荒井のような古道歩き愛好家にとってはたまらない内容なわけです。
見学しおわるとちょうど昼前。
今回はお手軽に、目と鼻の先にある鶴岡市役所の食堂で
日替わりのサバみそ定食で昼にしたのでした。





温海に行った一番の目的は、この方面の峠道の冬期通行止め状況を調べることでした。
国道や県道程度なら、ググれば簡単に通行の可否が判りますが、
知名度の低い林道や市道町道ではそうはいかず、実際に見てくる必要があります。
こないだ拙サイトに追加した鬼坂峠の旧道は、
坂野下から先は全く除雪されておらず、旧隧道に近づくこともできません。
ふもとの龍泉寺・鬼坂地蔵尊はまるきり雪に埋もれて休眠状態。
菅野代側もそれは同じで、気比神社はすっかり雪に埋もれ、
旧道も旧菅野代小中学校の先からは、雪で全く進めない状態になっていました。





次いで小国に角間台峠の様子を見に行ったら、熊野神社から先へ進めないという有様。
小名部の堀切峠も同様に、積雪で通れなくなっていました。
国道345号線や県道の左右には、大人の背丈の倍ほどもある雪の壁ができあがり、
雪が少ないと言われている庄内でさえ、これほど今年は積もったのかと
驚きを隠せなかったのでありました。


温海地区の道路は、南北の道路と東西の道路が、あみだくじのように交差しています。
しかし冬でも通れるのは東西に走るいくつかの県道と、
一番東にある国道345号線*1と一番西の国道7号線のみ。
南北に走る道路の多くが通行止めになってしまうため、
往来に結構時間を取られることになりました。
夏だったら、小国からは角間台峠一本で堀切峠のお膝元小名部まで行けるのですが、
今日は小国から県道を経由して国道7号線に出て、
そこから鼠ヶ関まで行って345号線に乗り換え、
さらに山に向かって数キロ走る羽目になっています。
その昔このあたりは、冬になると集落が雪に閉ざされ、
陸の孤島と化すことも多かったと聞きます。
現在はかなりマシにはなったのでしょうが、それでも地元の方の労苦が偲ばれました。





鼠ヶ関まで来たら新潟も間近、せっかくだから県境を越えたくなって、
そのまま府屋まで足を伸ばします。
海沿いともなると、さすがに雪は相当に少なく、
先ほどまで見続けた雪だらけの光景が嘘のようです。
町中のAコープに寄って、久々に「もも太郎」を買い食い。
ほんの数キロ山形から離れただけですが、
山形にはない地場の食べ物を口にすると、ここは別の県なんだなと、
つくづく遠くに来たという感が湧き起こります。





何かいい文献はないかと、最後に旧温海町の図書館に寄って、今日の探索は終了です。
時間の関係でじっくり調べられなかったのは残念ですが、
地元ならではの資料をいくつか見つけることができました。
成果は近々掲載できると思うので、まぁ、期待せずにお待ちくださいませ。

*1:それでも関川と平沢間の狭隘区間は冬期通行止めになります